グリーンインフラレンディングからアウトサイダーズ・レポートへ反論する内容の返事をいただけました
反論の返事をいただくまでの経緯
先日アウトサイダーズ・レポートがグリーンインフラレンディングのファンドについて、一部が自転車操業であるとの記事を掲載しました。
融資型クラウドファンディング大手「グリーンインフラレンディング」、償還資金を別ファンドで調達、自転車操業状態か(2018/5/21 アウトサイダーズ・レポート)
当ブログはそのことを取り上げ、上記内容をまとめるとともに、グリーンインフラレンディングに対して上記記事についての問い合わせを行っていました。
参考
2018/5/22 グリーンインフラレンディングが自転車操業?アウトサイダーズ・レポートが報道!冷静に投資家は対処すべき!
5月23日に早速グリーンインフラレンディングから返事をいただくことができました。アウトサイダーズ・レポートが報じた内容を全面否定する内容、つまり反論です。
当ブログでは、グリーンインフラレンディングからの反論の内容を少しでもわかりやすくまとめ、いち早く皆さまにお伝えしたいと思います。個別の感想については後日に改めて行いたいと思います。
反論の中でアウトサイダーズ・レポートの記事文章がそのまま引用されている箇所があります。その箇所については引用の形式で記述しました。回答原文ではカギ括弧(「」)でしたが、引用であることを明確にするため引用符(”)に変えました。グリーンインフラレンディングの主張については通常の文章で記述します。なお、わかりやすくするため、勝手ながら各反論にタイトルをふらせていただきました。そこは私が改変した部分となります。改変した部分は赤字にしてあります。
日本語の間違いがある所は(ママ)と記しました。グリーンインフラレンディングからのメールは一部文字化けがあり「㈱」の文字がそうでした。その部分は私が補完しましたが、不明な文字化けは削除しました(それにより意味が不明になる箇所はありません)。
グリーンインフラレンディングからの回答全文
大変お世話になっております。
平素より、当サイトをご利用頂き、誠にありがとうございます。
この度はご心配をお掛けいたしまして誠に申し訳ございません。
当該記事に記載されている内容は事実誤認も甚だしく、当社としては、許容しがたいものと認識しています。以下に、主な反論をします。
1.償還原資の疑惑について
“一部のファンドで、太陽光発電所等の売却で元利金を償還するとしていたが、実際は売買代金ではなく他ファンドで調達した資金などを原資に償還を行っている事が分かった。既に償還されたファンドの大半がこのような形式となっている可能性が高い”
との指摘ですが、「太陽光発電所等の売却で元利金を償還する」として投資家様から資金を募集した場合において、当該案件の開発が当初の予定通りに進捗せず、結果として償還期限までに売却ができなかった場合、他ファンドでリファイナンスのために調達する資金であることを明記して募集を行い、これを原資として償還を行うことはあります。
なお、「既に償還されたファンドの大半がこのような形式となっている」訳ではなく、リファイナンスのための資金により償還しているものは全体の半分以下(償還額の40%程度; 2018/5/1時点)であり、開発案件の売却により償還しているものが相当程度(償還額の24%程度)存在するほか、ファンド償還時に(借り手の)自己資金で償還しているものも相当程度(償還額の36%程度)あります。
(現在のところ大半のファンドの借り手となっている「C社」は2期連続の黒字決算となっており、自己資金によって返済することも充分可能な状況です。)
2.自転車操業(おかわり)の疑惑について
“グリーンインフラレンディングは年利11%から13.5%という高利配当を謳い、4月頃までに合計約70本のファンドで資金を募集。そのうち、同月末時点で約30本のファンドが償還がされている。”、”だが、下記の表にまとめたとおり、償還がすでに行われている案件であるにもかかわらず、別ファンドが新たに資金を募集し運用が継続しているものが少なくとも8件、ファンドとしては22本あることがわかった。“
との指摘ですが、2018年4月末(2018/5/1)時点において、募集案件名で見ると、69ファンドで募集を行い、うち、28ファンドは償還されています。
表に示されているもののうち7案件については、いずれも案件開発の進捗が当初の予定より遅れたため、償還時に「リファイナンス」と説明したうえで、新たなファンドで募集しているものです。
残りの1案件のみ、自己資金での償還後に新たなファンドで募集しているものがありますが、当該案件については、電力会社の指導により、発電所完成後、追加工事を行う必要が生じたものであり、現在においても開発資金の需要が継続しているものです。
3.第17弾メガソーラーローンファンドが別資源での償還との疑惑について
“このうち、グリーンインフラレンディングの第1号案件である北海道・1MWの太陽光発電所に対するファンドの運用はすべて終了しているように見える。だが、不動産登記に記載されている所有権は、2013年5月に元の所有者からグリーンインフラレンディングの親会社㈱JCサービス(社長・中久保正己)に移り、14年6月にトラスティーズ・アドバイザリー㈱⇒14年7月にJCサービスへと移転、さらに14年7月に㈱サユリインターナショナル⇒16年4月にJCサービスと転売が繰り返されて以降、5月時点で所有権は動いていない。売却ができないまま別原資の資金で償還したと見られる。”
との指摘ですが、本案件については、「C社」が開発し、同社取引先に売却したものの、電力会社都合により契約に基づく期限までに完成させることができなかったため、同社が当該案件を買い戻したうえで案件開発を継続していたものです。
本案件の開発資金はグリーンインフラレンディング(以下「GIL」という)で調達しましたが、2017年8月以降、FIT価格での売電を継続しており、現在は、「C社」の自社所有発電所として当該売電収入を得ています。このため、GILの償還時において同社が自己資金で返済しています。
4.案件規模に対して募集金額が過大であるとの疑惑について
“また、関係者は「太陽光案件の規模に比して明らかに募集金額が過大だ」と指摘する。
例えば九州地方で600kw(売電価格40円)の案件に対して、一時期グリーンインフラレンディングは330百万円もの資金を集めていたが、「土地付き太陽光発電所の相場からして、金利を抜きにしても募集金額以上で売却するのは無理だ」という。“
との指摘ですが、募集金額は、案件開発の進捗状況(地上げ中、開発許可申請中、開発許可取得etc.)を踏まえ、当該案件の売却予定時(発電所建設が可能になった時点、売電開始時点etc.)の価値に対して一定のディスカウントをしたうえで募集残高の上限額を決めており、募集金額が過大になっているものはありません。
また、例示されている案件はパネル発電量は720kwであるとともに、募集画面記載の通り、蓄電池(3億円相当)を搭載している案件であり、募集金額以上の価値を有するものです。
5.エスクローファイナンスに関する疑惑について
“ところで、昨年に相次いで行政処分を受け、実質破綻状態にあるソーシャルレンディング会社「みんなのクレジット」では、貸し手と借り手が実質的に同じであったことが問題視されている。グリーンインフラレンディングも同様である。”、“いくつかの案件の不動産登記によれば、物件の所有権等は親会社のJCサービスや同社のSPC(合同会社SOL~号)にある。そこに対して募集の際の金利を上回る15%で貸付ているのが(ママ)金融会社のエスクローファイナンス㈱(千代田区内幸町、社長・須田幸生)である。
同社役員にはJCサービスの中久保などが就いているほか、資金を集めるにあたって利用しているプラットフォーム「maneo」運営会社社長・瀧本憲治も一時期、取締役に就いていた。瀧本とJCサービスは「maneo」サービスの提供以外でも様々な取引関係があることが分かっている。”
との指摘ですが、「みんなのクレジット」のケースでは、架空の借り手への資金として募集し、実際は自社でその資金を使っていたことが問題でした。
当社のケースでは、募集画面記載の通り、「C社」等の借り手に資金を拠出し、資金拠出先の借り手が実際に資金を使っています。
また、GILのスキームにおいては、貸し手は業法上貸金業の免許が必要であり、貸金業者であるエスクローファイナンス(以下「EFI」という)が第一義的に借り手の募集案件を審査するスキームとすることとしています。
なお、EFIの役員としてGILの2名が名を連ねていますが、「C社」が借り手の場合は、利益相反にならないよう、貸付判断に際しては関与しない仕組みとしています
以上です。
なお、現在のところ、金融当局の指導によって借り手を特定するような情報は通常開示していませんが、ご質問の前提として本件記事がございましたので、記事によって特定されている借り手に係る情報は利用させていただいています。
また、本件記事に係る取材への対応につきましては、このような取材に応じるかどうかも含めて検討中でした。
本件につきまして、投資家の皆様には多大のご迷惑やご心配をお掛けいたしましたことを重ねてお詫び申しあげます。
今後とも引き続き、グリーンインフラレンディングをよろしくお願い申し上げます。
最後にファイアフェレットから
以上がグリーンインフラレンディングからの回答となります。
実に堂に入った見事な反論、回答と感じられました。なによりも対応が速いこと、これは危機管理意識の高さが感じられます。
繰り返しになりますが、私からの個別の感想は後日述べたいと思います。
※ソーシャルレンディングとはどのような金融商品であるかの解説記事を書きました。お読みいただけると嬉しいです。
ソーシャルレンディングとはどのような投資商品なのか、その魅力を徹底解説します。

にほんブログ村

ソーシャルレンディングランキング

2018年4月末時点で以下のサービスで資金を運用中です。
1.maneo
2.AQUSH : 約61万円
3. クラウドバンク: 約231万円
4.SBIソーシャルレンディング:約34万円
5.クラウドクレジット

6.ラッキーバンク : 約51万円
7.オーナーズブック:226万円
8.LCレンディング : 約239万円
9.ガイアファンディング : 約208万円
10.トラストレンディング : 約130万円
11.クラウドリース : 約168万円
12.スマートレンド : 約33万円
13.グリーンインフラレンディング:約220万円
14.さくらソーシャルレンディング:約63万円
15.クラウドリアルティ:30万円
16.ポケットファンディング:約63万円
17.アメリカンファンディング:約52万円
18.キャッシュフローファイナンス:約51万円
19.アップルバンク:約52万円
20.プレリートファンド:約81万円
21.エメラダ・エクイティ

22.SAMURAI: 35万円
(総額:約2,782万円)
海外投資ならクラウドクレジット、高金利かつデフォルトに配慮した案件を多数用意

LENDEXは担保不動産価値査定の確かさで投資家の資産を保全します
不動産のプロ集団が運用する手堅い案件提出が売りのオーナーズブックで安全資産運用
アジアの中心、沖縄のクラウドファンディング!ポケットファンディング
- 関連記事
-
- グリーンインフラレンディングの募集停止が発表された時、私はmaneoセミナーに出席中だった
- グリーンインフラレンディングからアウトサイダーズ・レポートへ反論する内容の返事をいただけました
- グリーンインフラレンディングが自転車操業?アウトサイダーズ・レポートが報道!冷静に投資家は対処すべき!
2018-05-24 │ グリーンインフラレンディング │ コメント : 7 │ トラックバック : 0 │ Edit