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    クラウドクレジットセミナー速報、竹中平蔵氏基調講演概要


     2018年3月25日に六本木アカデミーヒルズで開催されたクラウドクレジットのセミナー「お金の育て方カレッジspecial」に参加して参りました。先日もお伝えしたとおり竹中平蔵氏ら豪華ゲストが登場する豪華セミナーです。

    クラウドクレジットお金の育てかたカレッジSPECIALパンフレット_竹中平蔵氏基調講演

     詳細は後日改めてお伝えしようと思いますが、冒頭で行われた竹中平蔵氏の基調講演「フィンテックと日本経済」の概要を速報の形でお伝えします。あくまでお伝えするのは大事と思われたことを走り書きした概要であり、講演全内容の書き起こしではありません。端折ったところ、意訳も多数あります。敬語で行われましたが、冗長になるため省かせて記させていただきます。

    ここから講演始まり

    竹中氏からの冒頭挨拶


     クラウドクレジットさんに立派なセミナーにお招きいただき、将来のクラウドファンディング、日本経済に興味を持つ方の前で話をする機会をいただき光栄であり、気合を入れたい。実はドバイの金融会議から昨日から帰ってきたが、世界は凄まじい勢いで変わっていることを感じた。それに対して日本の動きはのどかなものだ。第4次産業革命とりわけFinTechで何が起こるのか、なにが変わるのか、ここで問題提起していきたい。

     FinTechは人によって解釈が極端に異なり「劇的に社会がポジティブに変わるという人」もいるが、「仮想通貨を例に挙げてネガティブにとらえている人」もいる。

     第4次産業革命はAI、IOT、デジタルな手法で集められたビッグデータを活用したシェアリングエコノミーがあるが、その中でビッグデータ集めたことにより生じる新しい金融の形、アクティビティ(活動)がFinTechと呼ばれている。

    FinTechは第4次産業革命の中心の1つ


     5年前にオクスフォード大学のマイケル・オズボーン博士は第4次産業革命により、今ある職業の47%は半分消えてなくなると発表した。とある国内シンクタンクにより日本も同様という結果がだされた。その消える職業の中に銀行の貸付係(融資担当者)が挙げられる。売上、利益率、それらの時系列な変化、倒産の可能性、そういった計算はAI、ビッグデータでできるようになる。

     私は野球が大好きだが、消える職業の中にその審判が挙げられている。今でも揉めたらビデオ判定が行われているが、将来的にはそれがすべてビデオ判定、AIがやることになる。そのうち審判の仕事は乱闘を止めるだけになるし、それなら専門のセコムとかALSOKにお願いした方がよい。これは笑い話だが、こういうことが現実になっていくのが第4次産業革命だ。その革命の中心のひとつにFinTechがあるといえる。

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    第4次産業革命で確実に言える3つのこと


    まだ全貌はわからないが、現時点では次の3つは確実に言える。

    1
     今起きていることはただならぬことだ、根本的、劇的に社会が変わっていき我々はそれに備える必要がある。

    2
     ロボットとAIで我々の仕事がなくなっていくが、逆に言えば(生活の質をキープしたまま)仕事量も少なくて済むようになる。8時間労働から3時間労働になれば仕事はなにかという哲学的なことが(その空いた時間で)問われるようになる。自分は何をやったら良いのか、何をやって生きていったらよいのか。そもそも働くとはどういったことなのか、などが問われる。哲学的、根本的なことが大事になるだろう。
    FinTech、銀行を例に挙げれば銀行・金融ってなんなんだろうか、本当に銀行が必要なのかが問われるようになるだろう。

    3 
     大きなリスクとチャンスが隣り合わせになって存在していることに気づくべきだ。良い大学を出て大銀行に就職して管理職になれば人生安泰という考えは古くなるだろう。将来的に銀行は根本的に変わっていく。ゴールドマン・サックスが予測しているがこれから5年から10年のうちに、アメリカ全体で行われている融資のうちは3分1から4割(33%~40%)は銀行以外の機関からなされるようになるだろう。

    第4次産業革命センターの姉妹組織が日本にもできる


     第4次産業革命という言葉を積極的に使い始めたのは、ダボス会議を主催している世界経済フォーラムだ。同フォーラムはちょうど1年前にサンフランシスコに第4次産業革命センターを作った。ここで新しい社会実験が行われる。この革命の中では政府、制度、企業、組織、個人の生き方も大きく変わらなければいけない。そのテストプラクティスを集めて研究するためにそのセンターは作られた。米国のアマゾンとかアメリカを代表する企業が沢山のお金を出してそのセンターを作った。

     そのシスターオーガニゼーション(姉妹組織)が今年の夏日本でもできる。私はダボス会議の理事なので、サンフランシスコだけでなく、その他の地域にもそういうものを作って欲しいと申し上げたらもう3箇所作ろうと言う話になった。その一つが日本、その他はインド、スウェーデンとなる。その中で先手を切って日本のシスターオーガニゼーションが立ち上がる。

     みなさんこのことをご存知だっただろうか?こういう大事なことは全く報道されない。マスコミが執拗にモリカケなどのスキャンダルを追いかけているうちに、世界でもどんどん変わっていることを知り、危機意識を持たなければいけない。

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    第4次産業革命は日本でも進んでいる


     FinTechの個々のサービスについてはこの後講演を行う専門家が行ってくれると思うので、私は大きな流れについて説明したいと思う。

     先に挙げた第4次産業革命の原型がインダストリー4.0だ。ドイツ政府が2011年ハノーバーメッセで初めて使用したと言われている。2012年ごろからアメリカ・イギリスでもビッグデータを整理する仕組みについて検討を始めた。2012年はたまたま大変重要な年となった。

     松尾豊氏の著書に詳しいが人工知能における画期的な進歩、ディープラーニング、AIが自分で自分を賢くする仕組みがカナダの技術者により導入された。私達は睡眠を取らなければいけないが、AIはディープラーニングより24時間自分を賢くすることができる。そうして2017年には囲碁では名人が挑んでもほぼ100%人工知能が勝つようになった。名人は何十手先まで読むが、AIは過去のデータを全部読みこんで人間をしのいでしまう。こういうことが現実におこるようになった。

     去年の秋以降羽田に国際線を利用して帰ってきた人は知っていると思うが、いま日本のパスポートを持っている人は入国審査はいらない。今まではパスポートを見せて入国審査を人が行っていた。数年前から指紋を登録して行っていたが、それも必要ない。今では人工知能が顔認証してくれるようになった。国に人を入れるというのは、国家権力のみが許される行為だが、それを機械に委ねるまでに日本も進んでいる。日本国という公的機関がパナソニックの機械を導入してやるようになっている。

     アメリカのケネディ空港でも入国者の写真をあらゆる方向から撮り、同様のことが行われている。入国審査ではなく、テロリストでないという判断のための顔認証だ。これはNECのシステムだ。

     上記のように日本でもやや遅れながらパーツ、パーツでは良いものを持っている。2012年に上記画期的な発明があり、第4次産業革命が本格化しつつある。しかし日本においては、アベノミクスの第3の矢である成長戦略で登場し、ようやく本腰入れたのが2016年からだ。残念ながら世界から3、4年遅れている。これは2011年の東日本大震災の復興を行う必要があったという止むを得ない理由もある。

     2013年に安倍内閣が立ち上がりデフレ克服の動きが出てきた。負の遺産の解消に急がしく、前向きな活動、プロアクティブに移るのに時間がかかってしまった。しかしパーツパーツでは日本は良いものをもっているので、それをもって対応していかなければいけない。

    日本のFinTechは2015年に始まった


     これまで話したのは第4次産業革命全般の話だが、そのひとつであるFinTechに注目した話をしたい。
     FinTechという言葉を専門家以外の一般日本人はいつ頃知ったか。2015年1月1日の日経新聞の一面といわれている。FinTechの時代がやってくるという内容だった。

     これには重要な前兆があった。2013から2014年にかけて、FinTech関連の世界の投資額が3倍になっていた。一気に芽を吹いてきた。2014年8月にジョージ・オズボーン、英国の財務大臣が世界のFinTechの中心地、首都になることを宣言した。先の日経新聞の報道はこれを受けたものと言われている。

     日本では金融庁、経済産業省はそれぞれ目をつけていち早く研究を始めた。対応はそれほど遅くはなかったといえる。お金2.0に関する著作がある佐藤航陽氏と2年ほど前に対談した。佐藤氏はフィンテック企業の定義とは「お金に関するビッグデータを取り扱うテクノロジー企業」であると喝破した。

     AmazonやGoogleなどがその例だ。ビッグデータを利用して、融資や保険の審査を行う。ビッグデータを活用した新しいビジネス。だから金融機関である必要はない、むしろ金融機関が主役であるかどうかもわからない。FinTech企業は銀行、保険、証券会社その他特定の既存産業である必要はない。金融庁だけでなく、むしろ経済産業省が積極的に攻勢をかけている。

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    成長戦略の中心になりきれていないFinTech


     2016年に閣議決定された成長戦略に第4次産業革命が初めて登場した。300ページある報告書の中では、FinTechについて書かれたのは1P半だけだった。革命のなかでもっとも重要なFinTechに関する記述があまりに少なくて笑ってしまった。

     現在でも十分に書かれていない。それには理由があり安倍内閣は経済産業省内閣であるからだ。そこの官僚が大半をしめ、財務省、金融庁は遠ざけられている。しかしそれなりに頑張っている、遠ざけられているからこそ好き勝手にできる面もある。

     たとえば銀行法改正が行われた。銀行は支配力を持っているから、他の産業への出資は規制されていた。しかし2016年の同法改正で従来よりも柔軟に出資が行えるようになった。つまりFinTechへの出資は緩和された。これは銀行がFinTech企業を取り込んでいけるようになったことを示している。
     またクリプトカレンシー(暗号通貨、日本でいう仮想通貨)を決済手段として認め、業者を登録制にいち早くして世界に先駆けた。部分的には先行しているが、全体として、FinTechは経済成長戦略の中心とはまだなりきれていない。

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    デジタルネイティブの思考がFinTechの原動力


     FinTechを考えるうえで忘れていけないことがある、それは若いインターネット世代の問題意識が、それまでの世代と大きく異なることだ。アメリカで特に顕著であり、1980年代から2000年頃まで生まれたミレニアル世代は物心ついたときからインターネットが身近にあった。
     日本は遅れていて一般家庭にインターネットが導入されたのは1995年、WINDOWS95が切っ掛けといわれている。その年の流行語大賞がインターネットだった。
     インターネット世代がFinTechを推し進めている。この世代は透明性や自己決定を重視する。自分のことは自分で決めるという意識が非常に強い。これまでの世代は銀行に預けっぱなしで、その先どこに融資されるか、使いみちを気にしていなかった。銀行は変な企業に融資して、それが不良債権となってしまった。銀行は審査しているというが、どういう審査を行っているんだ?それならばどこに融資するかとうのは、自分で決めるようにしたい。この意識の変化が、ファイナンスの民主化である。

     訳のわからない審査をやって、私達のお金が頭取、副頭取の高い給料になるくらいならば自分で社会性のある事業に融資する。それがまさにソーシャルレンディングといえる。これまではそれができなかったがデジタル化、FinTech、ビッグデータで可能となった。

    各国首脳が積極的に取り組みを表明する中で日本は残念


     今年のダボス会議で、第4次産業革命に関連する話は大きく取り上げられた。この会議では毎年1月スイスのダボスにおいて、各国の首脳を始め3千人が集まって問題を話し合う。今年はトランプ大統領が現われ、大きな話題となった。世界では190くらいの国があるが、そのうち70カ国は首相、大統領クラスが出席して歴代最高だったが、G7のうち1カ国だけ、つまり日本(の首相)の参加はなかった。大変残念なことである。どんなに第4次産業革命、FinTechが大事でも日本では国会への出席が何よりも重要視され、これに勝るものはないと言われている。国会は国権の最高機関という美学が全体を支配している。

     その会議の中で各国の首脳がFinTechについて話をした。メルケル首相はビッグデータの戦争だと述べた。それを活用できる企業が勝っていく。アメリカは先行している。さらにすごいのは中国だ。アリババがそうだが国家と民間企業が一体化している。ときには個人情報保護を無視してやっている側面がある。大々的に個人情報が集められている。アリババはamazonの2倍以上の売上がある。13億人のビッグデータを蓄積して、良い行いの人の保険料を下げる、そのようなものすごいシステムを作るところまでやっている。

     自由主義国家と、中国のような国家資本主義と対等に競争していけるのか?国家資本主義によるデータの蓄積に対して私達はどうやって戦っていけるのか?という話になっている。そういう高い問題意識で議論が行われている。

     フランスのマクロン大統領は1にも2にも人材の競争だと述べた。これだけ新しいことが出て来ているのだ、それに対応するために教育と職業訓練のためにGDPの5%を割くと表明した。これからは頑張る企業を応援しなければいけないから、弱い企業を助けるのではなくて、税金を沢山払ってくれる強い企業を助けなければいけない。だから法人税率を33%から22%まで引き下げると言っている。22%には意味があり、2月1日からアメリカで法人税31%から21%からまで下がっているのに対抗している。

     日本のアベノミクスにおいても、私達が働きかけようやく法人税率が35から30%に下がった。でもアメリカ、フランスでは20%代、香港、シンガポールでは17%。日本企業に課されている税率は極めて大きい。いくら稼いでも税金としてもっていかれてしまう。これでは次の技術革新のための投資ができない。後で述べるが日本は規制も厳しい。そういったものと戦って行かなければいけない。

    英国のメイ首相は第4次産業革命、税率の引き下げの他に規制について述べていた。
     UberはFinTechと密接に関わっている。ここ(六本木ヒルズ)から東京駅に移動しようと思ったらタクシーという社会的なインフラが重要な役割を果たす。たまたま通りかかった車に乗らなければならないのではあまりに不安でないか。タクシー免許という国のお墨付きがあってこそ、安心して乗ることができる。しかしビッグデータの登場によりそれは不要となった。かつては国が保証していたが、Uberはビッグデータでそれを保証することができる。その運転手はこれまで何人を乗せてしっかり運転をやっているかを確認することができる。

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    Uberはタクシー会社ではない、クラウドクレジットは銀行ではない


     Uberはタクシー会社ではなく、ソーシャル・ネットワーキング企業である。クラウドクレジットさんのようなソーシャルレンディング企業も銀行業ではなく、ソーシャル・ネットワーキング企業である。しかし日本政府は似たような事業の枠に閉じ込め、その法律で規制するようにしている。だからUberは日本で認められていない。
     メイ首相はUberの具体的な名前を挙げて、Uberをいろいろ批判する人はいるが否定してはいけない、これを取り込んで行かなければいけない、Uberで集まったビッグデータを活用してその他の方面にも役立てていかなければいけないと主張した。

     Uberの子会社であるUberテクノロジーを中国企業が買収した。FinTechを取り入れるためである。ビッグデータとはそのように全てに繋がっていく。日本ではUberは全く認められていないから、将来的に日本は最後のライドシェアの大市場となるだろう。2020年の東京オリンピックまでにどうなるか、しかしタクシー業界は大反対、既得権益事業者と新規参入者の争いが起きている。日本の政治そんなことを考える間もなくモリカケ問題ばっかりやっているが、そういうことに我々は向かい合って行かなければいけないということだと思う。

    規制緩和で成長産業を生み出そう


    結局私達に必要なことは規制緩和だ。
     今のルールを緩やかにしていろいろな実験をできるようにしなければいけない。これが何よりも大事だ。Uberはネットワーキング企業であるのに、タクシー業者に日本では当てはめさせられている。Airbnb(民泊)でも同様だ。これまで日本で安心して泊まるに旅館業法で認められたホテルなどを利用するしかなかった。日本ではライドシェアよりはルームシェアの方がやや進んでおり、規制だらけだが日本でも民泊が利用できるようになった。

     Uberの市場価値は6から7兆円と言われている。日本で最大の企業価値のトヨタは20兆円、メガバンクで6兆円くらいだ。日本のメガバンクに匹敵する企業がライドシェアでできてしまった。Airbnbの市場価値は3兆円くらい、中堅の銀行くらいの価値がある。こうした価値を生み出すためにも規制を緩和するということが極めて大事なこととなる。

    クラウドファンディングは日本でもうまくいく


     金融とはお金を融通することだ。まさにクラウドファンディング、小口のお金を集めて資金の調達手段とするのは極めて重要な手法となっていく。クラウドクレジットは世界を舞台に金融を展開していると聞いている。

     クラウドファンディングについては、ちょっと形は違うが大きな成功例があった。私のかつての上司、小泉純一郎氏に関わることだ。東日本大震災の際米軍の活動がトモダチ作戦として美談として残されているが現実にはそれだけではなかった。福島原発の放射能漏れの情報を日本政府が十分に情報をだしていなかった。そのため沢山の米兵が被爆してしまった。

     情報を出さなかった日本政府にも、無防備に近づいたアメリカ軍にも責任がある。日米両政府に責任があると私は思う。

     しかし美談に留めておきたいため、だれもが無視している。それを知った小泉元首相は涙を流して被爆した米兵のためにお金を集めようとした。しかし日本の大企業は日本政府とアメリカ大統領の顔を潰してはいけないと、積極的でなかった。そこで私は小泉元首相に少しずつ、千円ずつでいいからみんなから集めましょう。クラウドファンディングの手法でやりましょうと、2億円を目標としてお金を募った。その結果3億円が集まった。これこれの目的でお金を集めようというファンディングの手法は日本でも成り立つことを、この事例は表している。

     ある有名なビジネススクール出身の知人がいる。その人は不特定多数からお金を集めるのは難しいが、特定のネットワークたとえば大学卒業生のネットワークの中で、こういうことをしたいからお金を集めるというのはうまくいくと述べている。現在大きな実績を挙げつつあり、大学全体の事業にしようとしている。

     不特定多数、つまり海の物とも山の物ともつかぬ者にはお金を出しにくいが、このビジネススクールの出身者だったらなんとなくお金を出してあげたい、そういう結びつきを利用したものがこれから出てくると思う。

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    ソーシャルレンディングはFinTechの中で大きな意味を持つ


     先程述べた民主化、自分のお金の使いみちは自分で決めたい。また社会的に貢献するといソーシャルレンディングでは極めて大きな意味を持つと思う。

    お金を貸す方、与信についても小口のリテールの金融はFinTechに馴染みやすい。ソーシャルレンディングはまさにそうだ。

    ブロックチェーンはFinTechの最大成長分野


     FinTechで特に大きい分野になると私が個人的に思っているのが、決済・送金だ。銀行の手数料は高いが、FinTechならばただでできるはずだ。なぜ銀行でやらなければいけないのか?銀行という国がお墨付きを与えた台帳に信用があるからだ。しかしFinTechの登場によりそういうものはいらなくなっているのではないか?

     重要なのは台帳なのだが、ブロックチェーンという台帳が信用できるようになれば、そこに任せられるならばそれを使えばよい。その延長上に仮想通貨があるといえる。日銀の台帳にある通貨を私達は利用している。しかし書き換えができない台帳ならば、日銀のお墨付きがなくとも私達はそれを利用してよいのではないかと思う。

    歪んだ仮想通貨の実情は残念


     まさにブロックチェーンを利用した決済、その延長線上に仮想通貨がFinTechの副産物として重要な役割を持っている。しかし今の仮想通過のあり方は非常に歪んでいる。そのことを私は懸念する。先程の「そもそも」、「哲学」の話をしたが、通貨のそもそもの役割は1.価値の尺度を図る単位、2.交換の手段、3.富の貯蔵である。

     1と2ができてこそ3ができる。しかし仮想通貨は1と2の機能が不十分なのに、これにお金を投じれば儲かると3.の機能ばかりが重視されている。極端に言えば投機手段、対象として不健全な発展をしているのが不幸なことだと思っている。しかし間違いなくブロックチェーンを使った仮想通貨は決済に重要な役割を果たしていく。決済に特化したものは、たとえばリップルには日本のメガバンクも出資しているが、これから決済に重要な役割を果たしていくことになると思う。そういうそもそも論に立ち返って物事をみて行かなければいけない。

    投資・資産運用はロボアドバイザーが有望


     投資・資産運用業も大事な産業だが、これはAI、ビッグデータを活用したロボアドバイザーが間違いなく出てくると思う。

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    日本人はFinTechにより起こる大きな流れにもっと目を向けよう


    最後の最後に大事なことを述べたい。

     第4次産業革命において日本はパーツパーツにおいて素晴らしい技術があるので可能性は大いにある。特にわかりやすい例として自動運転がある。人間じゃなくてAIが運転をおこなう。今ドライバー不足であり、それがあれば非常に助かる、つまり大きなニーズがある。宅配便で自動運転が広まれば多いに助かる。センサー、カメラなど世界一の技術が日本にはある。しかし日本では自動運転は実用化しない。規制があり、道路交通法で車は人間が運転しないといけないと決まっている。潜在的なニーズも技術もあるのに、日本では道路で実験自体ができないため、止まってしまっている。

     FinTechの分野でそういう実験環境を作ろうという動きが、イギリスから始まっている。レギュラトリー・サンドボックス(規制の砂場)という制度ができた。子供が砂場でやるように、自由にそこでは試行錯誤をやって良いというのがサンドボックスだ。私も見に行ったが、そのイギリスのサンドボックスでなんと三菱東京UFJ銀行と日立製作所がブロックチェーンを用いた決済の実験を行っていた。

     日立製作所会長、次に経団連会長になる中西宏明氏と相談して日本でもやりたいと安倍首相に申し上げたら、日本でもやろうという話になった。去年の7月成長戦略にはそれが盛り込まれ、今度の国会でサンドボックスのための法律が審議されるようになった。何度も何度も申し上げるが、モリカケの問題だけしか報道されていないのは残念だ(何度目かの場内大爆笑)。

     このようにFinTech、第4次産業革命の重要な局面に日本はあるので、賢い投資家の皆さんはそういうところに目を向けてほしい。金融の人は賢いのである意味で強か(したたか)にその準備は進められていると思う。

     そしてお金に関するビッグデータを取り扱うFinTechベンチャー企業も国内で着々と育ちつつあると思う。我々はそれを見極める、見る目が問われている重要な局面にあることを最後に申し上げて、残り5分ほど時間があるので、質疑応答の時間に入らせていただこうと思う。ご清聴どうもありがとうございました。

    質疑応答


    質問1.FinTechの既存との産業とのシナジー効果はどうなっていくと思うか?

    竹中氏からの回答
     シナジー効果とは社会的にどのようなインパクトがあるかという話かと思う。たとえば銀行の貸付係がいなくなるということで、銀行が大リストラを敢行するという話になった。日本では労働法があるので失職するというわけではないのだが、働き方について大きな変化が現われると思う。大企業ではたいてい兼職を禁止しているが、AIの専門家が午前中はA社、午後はB社で働き夜は大学で教えたって良いはずだ。兼職禁止規定はおかしいだろうと、そういう変化はでてくると思う。

     他に今、銀行の支店は沢山あるがいらなくなる。お金を引き出す必要がこれからなくなる。日本は異常に現金に決済手段が偏っているが、中国やインドではほとんどスマホ決済だ。そうすると現金を扱う必要がなくなってくる。銀行の支店はいらなくなる、あるいは極めて小規模で済むようになる。

     今みなさんは銀行よりもコンビニのATMを利用しているのではと思う。イトーヨーカドーの銀行(セブン銀行)は2万台のキャッシュディスペンサーがありこれは、メガバンク3行の合計よりも多い。だから駅前の一等地を占めている銀行の支店がなくなり、風景がどんどん変わっていくということはあると思う。他にライドシェアで車が売れなくなるが、もっと有効に車が使われるようになる。車の数が減り事故が減り、自動車保険のあり方も変わっていくだろう。

     一方これだけビッグデータが活用されるようになると、それが漏れてしまう可能性もある。だからそれが漏れてしまった場合の保険というものが登場するだろう。風が吹けば桶屋が儲かるといったところに、新しいビジネスチャンスが生まれてくるのだと思う。私が面白いと思っているのは、名刺をAIを用いて管理している会社だ。名刺を通して労務管理、職業斡旋ができるようになる。ポジティブ、ネガティブな面いろいろあると思うが、私は銀行の支店が目に見えて少なくなっていくところに、大きなインパクトが生じると思う。今の日本は相当遅れているのだけれど、キャッシュレスが世界に入っていく、これが身の回りに大きな変化をもたらしていくと思う。

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    質問2 Uberの例を挙げて規制が日本の成長を妨げているという話をされていたが、日本の融資、FinTechにおいてその規制はどのようなものがあると考えているのか?
    ※質問者は私(ファイアフェレット)です。

    竹中氏からの回答
     先程述べたとおり、日本の場合金融でいろいろやる際の規制が厳しい。送金業者を例にとると米国のPayPalが有名だが、そういった企業も金融機関とみなして、「資金移動業者」として扱うようになっている。つまりこれまで(送金の際に必要になる)為替取引は銀行しか許されなかったが、日本においても銀行以外の企業にも資金移動業者という形で認めようという話になってきている。そこは進歩なのだが、やはりある程度の規制、高いバリア(参入障壁)が課されている。
     そういうところがもっと新しい技術を使って自由にやれるようになる方が私は良いと思う。一方で規制をしっかりやらなければ行けない面も出てくると私は思う。ただ緩和すればよいと言うものでもなく、例えば仮想通貨取引所はちゃんとしていなかった。だからあのような問題が起きてしまった。

    重要なのは事前に規制するのではなく、事後にチェックするということだ。

     事前の規制はなくす。しかし事後のチェックは厳しくする。日本の行政は事後のチェクをあまりやらない。事後のチェックをあまりやらないから、タクシーの規制緩和をした際にいろいろな問題が起きてしまう。そうすると規制緩和そのものが悪いみたいな話になってしまった。規制緩和と事後のチェックはコインの両面みたいなもので一体だ。そういう形でいろいろなものを見直して行かなければいけないと思う。


    ファイアフェレットから最後に


     以上となります。竹中平蔵氏に最後の最後に質問できたというあまりの光栄に感激して、半日かけて速報を記しました。

     公平性に配慮してか、特定のサービスの紹介は行われませんでしたが、それでもセミナーの主催者であるクラウドクレジットには講演中に何度も言及がありました。第4次産業革命、その中心たるFinTechの発展により世界はもちろん日本も目まぐるしく変わっていく。これはリスクであると同時にチャンスだから、我々は目を養い、これはというものに着目しなければいけない。その事を竹中氏は何度も強調されていました。

     竹中氏は「先のことを正確に見通せる人はだれもいない」と講演の最初に断っています。それでもソーシャルレンディング、クラウドクレジットにFinTechとしての将来の可能性を認めたからこそ今回の講演依頼を受けられたのだと思います。

    様々なFinTechが日本にありますが、私はソーシャルレンディングを信じてこれからも着目していきたいと思っています。

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