グリーンインフラレンディング、担保保証がソーシャルレンディングの試金石となる
今朝書いた記事
2018/8/23 グリーンインフラレンディング、返済見通しについて関係者から情報を入手
について私の簡単な感想を述べたいと思います。グリーンインフラレンディングのウェイトは大きいですが、それだけではなく、現在ソーシャルレンディング全体で起きている遅延全般の話です。
ソーシャルレンディングの売りは「融資をスキームに組み込んだことによる担保保証」です。
各社の案件では担保価値が示され、加えてLTV、担保余力様々な表現でその担保価値がある程度毀損しても、元本が保証されることがアピールされ、それが魅力です。
しかし、実際にデフォルト・遅延が起きた際に、その担保により十分な元本保証された実例はないというのが現状です。
みんなのクレジットでは元本を保全するのに十分な担保がありませんでした。
遅延発生後、担保保全率、つまり元本を保全できる担保の価値が遅延元本に対して17.7%と投資家にみんなのクレジットから告知されたこともありました。しかしその担保は(みんなのクレジット側の主張によると)、投資家に告知することなく売却され元本償還に充てられていました。
結局、遅延した約31億円の3%しか投資家へは戻ってきませんでした。
ラッキーバンク遅延額
ラッキーバンクの大規模な遅延が発生した時(2018/5/4)、同社で運用されている額は約58億6千4百万円でした。ツィッターなどで細々と、返済があった話は耳にしましたが大規模な返済はないようです。2018/8/23時点でのラッキーバンクの運用中の金額は(遅延総額)は約55億円3千3百万円、3億円3千万円ほどの返済があったようですが、全体の5%に過ぎません。
SBIソーシャルレンディング遅延額
SBIソーシャルレンディングで現在遅延中の金額は12億9千5十万円、早速担保を競売にかける動きに入っていると聞いていますが、まだ返済はされていないはずです。
グリーンインフラレンディング遅延額
グリーンインフラレンディングでは遅延総額は約130億円です。桁が違います。
グリーンインフラレンディング、SBIソーシャルレンディング、そしてラッキーバンクこれらはいずれも担保保証案件でした。投資家の資金を最大限保全しつつ、かつ時間はなるべくかけないで、片を付けて欲しい、そう願わずにいられません。時間とお金のバランスをとるのは難しいでしょうが、情報をなるべく投資家に開示することで、うまくこなしてほしいと思います。
ソーシャルレンディングがその成長の最大のよりどころにしていたのが、私は「担保保証」だと思っています。
とくに金額の規模が大きいグリーンインフラレンディングがどれだけ投資家に元本を償還できるか、試金石となるでしょう。
十分に分散投資をしていれば、その一部がデフォルトしても担保保証で8割程度がもどってくれば、全体では十分にプラスにできるでしょう。担保保証は伊達ではないということを、是非「真面目な」業者には証明してほしいと思っています。
私は
業者が誠意を持って行動してくれるうちはその動きを静観する
いたずらにクレーム、質問、ましてや訴訟で業務を妨害しない
この姿勢を貫きます。
なお、先日(2018/7/27)に開催されたSAMURAIのセミナーに私も参加して参りました。SAMURAI証券の澤田社長にソーシャルレンディングの現状、問題点、デフォルト発生時の心得、ポンジスキームの見抜き方、信頼できる業者、できない業者の見抜き方についてわかりやすく説明を行っていただき、大変勉強になりました。今回のグリーンインフラレンディング事件を受けて、ソーシャルレンディングの投資について、いろいろ迷っている方に、きっと良いアドバイスになると思います。
明日から、2日に渡ってそのSAMURAIセミナーの様子をお伝えします。ご期待いただければ幸いです。
参考
2018/8/24 SAMURAIセミナー参加報告 その1
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2018-08-23 │ ソーシャルレンディング │ コメント : 30 │ トラックバック : 0 │ Edit