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    ソーシャルレンディング赤裸々日記
    ソーシャルレンディング(投資型クラウドファンディング)の投資履歴から業界の動向、考察まで幅広く手がけています。ぜひご意見、情報がありましたらお寄せください。
    日経マネー2017年2月号でソーシャルレンディングが取り上げられました

     日経マネー2017年2月号の特集「2017年版お金回りのおトクな新常識8」にてソーシャルレンディングが取り上げられました。


    規制の緩和やITの進化に伴って、節約や投資の世界の常識もどんどん変わってきている。そこで、2017年に始まるおトクな制度や、改めて注目を集めそうなおトク技を集め、そのおトク度をお金のプロ3人に判定してもらった。取材・文 本間健司


    の出だしで始まり、タイトルどおり8つの「オトクな新常識」が3人の投資のプロによって評価されています。

    2017/1/17 追記
    こちらのリンクで日経マネーのソーシャルレンディングの部分+αは読むことができます。




    その8つのおトク技は、具体的な名称で示すと

    1. iDeCO(個人型確定拠出年金)
    2. MVNO(仮想移動体通信事業者、格安スマホ)
    3. 電気、ガス業者見直し
    4. カーシェア、ライドシェア、駐車場シェア
    5. フリマアプリ(ネットでのフリーマーケット)
    6. ソーシャルレンディング
    7. ロボアドバイザー
    8. 医療控除の特例


    3人のお金のプロは

    生活経済研究所長野事務局長 塚原哲氏
    家計の見直し相談センター(生活デザイン(株))代表 藤川太氏
    (株)マイエフピー代表 家計再生コンサルンタント 横山光昭氏

    と、掲載順になっています。

    3人の識者による各サービスの採点は

    2017y01m05d_223133310.png

    となっており、ソーシャルレンディングに対しては各氏とも2点と辛口です。

    各氏がソーシャルレンディングに寄せたコメントを引用すると

    塚原哲氏
    仕組みを理解できない人、投資案件を評価できない人は手を出すべきではない。分かる人は価値あり

    藤川太氏
    興味深い仕組みで高利回りが期待できるが、運営会社の信頼性が問われるようになっていくはず

    横山光昭氏
    少額から出資でき、利回りが良いと言われているが、貸し倒れリスクはある。不動産担保型も要注意


    となっています。
     
     まだまだプロの方からは慎重な意見しか頂けないようです。2017年は融資額だけではなく、識者からの評判においてもソーシャルレンディングの成長に期待したいです。

    ソーシャルレンディングの紹介は1Pが充てられており、概要を箇条書すると

    投資期間1~2年、数万円程度の少額から投資できるので、分散投資も可
    ・年率5~10%の利回りが期待できる、比較的新しい投資商品
    ・不動産、新興国、新規事業などリスクの高いところに投資して、高利回り
    ・いつでも購入できるわけではない、解約は自由ではない
    ・元本割リスクがあり、情報開示が投資信託に比べると劣る
    ・投資家から資金を集めファンドを組成し、中小企業などに審査のうえ融資
    ・融資から得られた返済金から、投資家へ分配を行う
    ・現在の主流は不動産案件
    銀行の貸出金利低下の影響で、ソーシャルレンディングの金利も低下
    ・しかし不動産担保付きで10%の案件は簡単に見つかる
    ・国内では2008年スタートのmaneoが最大手
    ・近年、不動産担保付き融資専門をあげる運営業者参入が相次ぎ、盛り上がっている
    ・金利は魅力的だが、株や投信とは異なるリスクを持ち、商品性やリスクの理解が必要


    となっています。

    ちょっとだけ突っ込ませてもらうと、

     投資期間は1年未満の案件が結構な割合を占めているので、1~2年よりは、数ヶ月~2年としたほうが良い気がします。

     ソーシャルレンディングの利回りが低下しているというのも、客観的な数字を示せるわけではありませんが、違和感を覚えます。近年高利回り案件を提出する新サービス登場、各種キャンペーンなどでリターンは上昇しているように感じるので・・・。maneoでは2012~2014年頃は5~7%の担保付き案件が人気であっという間に募集が埋まっていたのですから・・・・。

     ただその他の記述では、ソーシャルレンディングの魅力点をよく伝える、良い記事と思います。

    取り上げられているサービスは

    monesocilist201610105.jpg

    maneoSBIソーシャルレンディングオーナーズブッククラウドクレジットLCレンディングガイアファンディングクラウドリーススマートレンドアメリカンファンディンググリーンインフラレンディング

    の10サービスです。

     先日、BigTomorrow2017年1月号でソーシャルレンディングが取り上げられたときも10サービスが取り上げられたので、掲載サービス数のタイ記録です。この時、取り上げられたサービス名については、下記記事をご参照ください。

    参考
    2016/12/13 ソーシャルソーシャルレンディング各社、各サービス比較2016年12月期 その1

     辛口な評価とはいえ日経マネーにおいて、2017年のお金回りのおトクな新常識と取り上げられました。ソーシャルレンディングにとって、まずまず幸先の良いスタートと言えそうです。

     2017年もソーシャルレンディングの成長に期待です。

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     クラウドバンククラウドクレジットがアマゾンギフト券のプレゼントキャンペーンを実施しています。

    2017y01m02d_180446900.png

    クラウドバンクキャンペーン紹介ページ


    2017y01m02d_175004390.png

    クラウドクレジットキャンペーン紹介記事


     クラウドバンクでは代替エネルギー特化型ローンファンド85~87号、中小企業支援型ローンファンド第227号へ投資を行った人のうち、抽選で100名が対象者です。

     クラウドクレジットでは10万円以上の投資を行った人のうち、抽選で50名が対象者です。

    両サービスとも、プレゼントされるのは、Amazonギフト券1,000円分となっています。

     当ブログの集計によると、クラウドバンクの募集額は2015年において約29億9千万円、2016年において約46億1千万円です。クラウドクレジットの募集額は2015年において約2億6千万円、2016年において約13億円です。

     両サービスとも大きく伸びています。

     額はクラウドバンクの方がずっと大きいですが、伸び率ではクラウドクレジットが500%と圧倒的に大きくなっています。

     またクラウドクレジットは杉山社長が、下記投資家へのお知らせの中で下記のような図を掲載して2016年が充実した年であったこと、2017年も一層力をいれていくことを発表しています。

    年末のご挨拶と2016年の振り返り(2016/12/30 クラウドクレジットサイト内ページ)

    01_upload_1483071474.png
    02_upload_1483071500.png

     さりげない投資家への感謝を忘れない、両サービスの躍進を2017年も期待です。

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    敗北宣言

    タイトルにもある通り、敗北宣言です。

    以前、この記事でお知らせしたとおり、株式会社ゴゴジャン様が運営する投資情報サイト「fx-on」にて、

    ゼロから始めるソーシャルレンディング投資 ~ベテランウォッチャーがすべてぶっちゃけます!

    という連載を持たせて頂いていましたが、打ち切りとなりました。

     理由は、十分な読者を獲得できなかったためです。上記記事で宣言したとおり、山と考えていた3ヶ月で連載を終了することにしました。

     読者に魅力的と思えるような有為な情報を提供できなかったこと、また株式会社ゴゴジャンさまには無意にリソースを使わせてしまったこと、本当に申し訳なく思っています。

     この重大な事実を前に、「良い経験になりました」とか、「次の機会に活かします」などの、綺麗事はいう資格はありません。ただただ恥じるのみです。

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    ソーシャルレンディング、全サービス累計募集金額1000億円超え、おめでとうございます!

     昨日(2016/10/31)にソーシャルレンディング(投資型クラウドファンディング)の累計募集金額を集計したところ、めでたく1000億円を突破していることがわかりました。

    2016y11m03d_000156106.jpg


    2016y11m02d_162138291.png

     2016年10月31日時点での累計募集金額は1,018億3,850万円となります。

     各サービス運営会社の方々に心からお祝いを申し上げます。

     一投資家として、これまで安定した利益を配当していただいたことに御礼を申し上げます。

     これからもソーシャルレンディングが発展していくことをお祈り申し上げます!

    ※2016/11/2 訂正
     TATERU FUNDINGのまだ募集を行っていない第3号ファンドを併せて集計していたため、5千40万円ほど多く報告してしまいました。上記記事を修正しました。そそっかしくて申し訳ありません。


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    各社募集実績の求め方
    AQUSH:WEBサイトと月始めに送られてくる投資家向けのメール記載情報から
    maneo:ホームページに表示してある「成立ローン総額」を丸呑み
    クラウドバンク:ホームページに表示してある「累計応募金額」を丸呑み
    SBIソーシャルレンディング:WEBサイトの「投資家用ページ」へログイン後、各ファンドの運用状況から
    クラウドクレジット:ホームページの「成約ローン総額」を丸呑み
    ラッキーバンク:ホームページの「募集調達金額」を丸呑み
    オーナーズブック:WEBサイトの「投資案件一覧」から募集完了したファンドの合計額から
    スマートエクイティ WEBサイトの商品一覧から募集が終了したファンドの合計額から
    LCレンディング:ホームページの「成立ローン総額」を丸呑み
    ガイアファンディング:ホームページの「成立ローン総額」を丸呑み
    トラストレンディング:ホームページの「累計成約金額」を丸呑み
    J.レンディング:ホームページの「お知らせ」から
    クラウドリース:ホームページの「成立ローン総額」を丸呑み
    スマートレンド:ホームページの「成立ローン総額」を丸呑み
    みんなのクレジット:ホームページの「成立ローン総額」を丸呑み
    TATERU FUNDING:WEBサイトの案件一覧から募集が終了したファンドの合計額から
    アメリカンファンディング:ホームページの「成立ローン総額」を丸呑み
    グリーンインフラレンディング:ホームページの「成立ローン総額」を丸呑み
    謝罪-連載2回目の投稿に失敗しました-
    投資情報サイトfx-onにて連載中のソーシャルレンディングコラム
    ゼロから始めるソーシャルレンディング投資 ~ベテランウォッチャーがすべてぶっちゃけます!
    にて連載2回目が私のミスにて前半部分しか、公開されていませんでした。
    ミスに気づき、修正しました。
    もし既にお読みになって頂いて、違和感を覚えた方は
    読み直して頂ければ幸いです。

    この記事です。
    Vol.002.なぜ私はソーシャルレンディング投資を始めたのか

    本来この場で謝罪するのは場違いなのですが、お許しを頂ければ幸いです。

    本当に申し訳ありませんでした。
    日経ヴェリタスでソーシャルレンディングが取り上げられました。

    今日は本当に短く更新です。


     日経ヴェリタス2016年9月24日号(2016/9/18発売)にソーシャルレンディングが大きく取り上げられました(購入ページヘのリンク)。

    この号の特集は「分散投資 王道に異変 債権はもう安全じゃない」です。

    この号の紹介文を引用しますと

    国内株・債券、外国株・債券の「伝統4資産」に資産を分散させて投資する——。そんな王道が揺らぐ。世界的な金融緩和による低金利のもと、債券が安定収入をもたらすかつてのような安全資産と位置づけられなくなってきたためだ。リターンを得るためにはかつてよりも高いリスクをとることが求められる。実物への投資を増やし、分散を効かせるためには従来の単純な資産配分ではなく、資産それぞれを分解してリスクやリターンの源泉をつきつめる必要がある。コスト意識も高めなくてはならない。新しい分散投資の新潮流を追った。



    となります。冒頭の1~4面がこの特集なのですが、そこでは

    プロの資産配分の新潮流として

    ① 株・債権よりも安定収入(ボラティリティーが小さい)
    ② 運用コストが徹底に削られている商品
    ③ 新たな枠組みでの分散投資


     が挙げられています。③の「新たな枠組みの分散投資」とは、簡単にいえば株式と社債にそれぞれ投資してもそれは分散投資とは言わない。なぜならば株価の下落局面では社債の価値も下落するからである。投資商品のリスクとリターンの源泉を突き詰めて分別する新しい方法で、資産配分を見直すべきだということです。

     複数の株式と投資信託に投資しただけで分散投資をしてつもりになってはいけない。なぜならばリーマンショックのような事態が起きたときは、すべて下落するからである。そこで上場株式の値動きとは直接無関係なソーシャルレンディングにも少しは割り当てよう・・・ということかと思います(ファイアフェレットの勝手な解釈です、このようなことは書かれていません。全くの見当ハズレとも思いませんが)。

     「新しい分散投資の新潮流を追った」との記述通り、既存の金融商品ではない新しい分散投資先の1つとして、ソーシャルレンディングが取り上げられています。・・・と書きたいのですが、実際には冒頭の特集から遠くはなれた52~53面への掲載であり、傍目には別の扱いです。

    このリンクで読むことができます。

    日経ヴェリタス20160918-054530 part1

     しかし前述の①から③の新潮流のいずれにも当てはまるソーシャルレンディングが取り上げられたのは、偶然とも思えないと、私は考えています。嬉しいことに2面にわたる大きな扱いであり、実に豊富な内容となっています。記事中に記載があるサービスはmaneoSBIソーシャルレンディングクラウドバンクオーナーズブッククラウドリースLCレンディングクラウドクレジットです。

     実は・・・、私もインタビューを受けており、先に掲載した記事全面の赤い枠の中に記載があります。

    その部分を拡大して掲載します。

    日経ヴェリタス20160918-054530 part2

    「会社員の男性(41)」が私です。ここに上げた全文がインタビュー内容ではなく、"感じる」という。"までです。

     5千~6千万円というのは再投資をした結果の「総額」です。いっぺんに5、6千万円を運用しているわけではありません。"現在2千万円を運用して月10万円の税引き後収入を得ている"、"実際の融資先情報が金融庁の規制で投資家に非開示なので、セミナーなどに参加するなどの方法で、信用できる運用会社を見つけることが大事"、"貸金業法を投資スキームに組み込む、担保を取るなどをしているので元本保証性が高い"、などとも述べましたが、それは残念ながら掲載されませんでした。
     実は私はソーシャルレンディングを"リスクは小さい"とまでは考えておらず、「基本的にリスクが小さい」と述べた記憶はないのですが、上記の理由で元本保証性が高いと述べたことが、そのように捉えられたと考えています。株やFXで「十分な利益を上げられなかった」どころか、「大損をした」が事実ですが、そこは配慮して頂き、上記のような表現にしていただいたものと考えています。

     インタビュー内容を時に意訳することは私もよくやるので、(このくらいなら)全然OKと考えています。なお、私よりずっと大物投資家である「あの方」へのインタビューも掲載されています。是非お読みいただければ、幸いと考えています。

    この場を借りて、掲載の機会をくださった方全てにお礼の言葉を申し上げます。

    日経ヴェリタスにソーシャルレンディングが取り上げられたことは、改めて詳細を伝える記事にしたいと思います。 

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    fx-onにおいて、ソーシャルレンディングコラム連載を開始しました

    2016/12/04 追記

    この連載は十分な読者を集めることが無く、打ち切りとなりました。

    参照

    2016/12/04 敗北宣言

    ただただ、己の力不足を恥じ入るものです。申し訳ありません。


     (株)ゴゴジャンが運営する投資情報サイト「fx-on」において、ソーシャルレンディングコラムを連載する機会をいただけました。
     
    連載名は「ゼロから始めるソーシャルレンディング投資 ~ベテランウォッチャーがすべてぶっちゃけます!

    ※現在ではリンクが切れています。

    です。上記リンクが連載コラムのタイトルページとなります。

     ソーシャルレンディング全般について、客観的に述べていくスタイルは、この「赤裸々日記」と同じです、しかしタイトルにあるとおりに、より本音をぶっちゃけて、読者の方々に的確な投資アドバイスをできたらと思っています。またソーシャルレンディングについて全く知らない人にも、その仕組、魅力を伝えるべく、その誕生・歴史・経緯についてもゼロから書き起こしていこうと考えています。

    連載開始は昨日(2016/9/10)からです。連載1回目は以下リンクで読むことができます。

    Vol.001 はじめまして、ソーシャルレンディング投資ブロガーファイアフェレットです。

    ※現在ではリンクが切れています。

     自己紹介に加えて、私がどのようなスタンスでこの赤裸々日記を運営してきたか、また新しく始まった連載においてどのような姿勢で臨むかを書いてみました。お読みいただければ幸いです。

     週に1回の掲載で、1回目から4回目を「導入部」として無料で公開します。そして5回目からを「本編(仮題)」として月額600円の有料記事としたいと思います。なお単独での記事購入は200円となります。その価値に見合った内容にするべく、全力で臨む次第です。

     この連載は3ヶ月を1つの山としたいと考えています。つまり無料記事4回、有料記事を4~6回連載した時点で見極めを付けたいと思っています。そこで読者様からのご反響がいただけない、購読者がほとんどいない状況でしたら、己には才能がなかったものとして、筆を折る所存です。

     fx-onのリソースを使わせて頂いているのに、運営会社の益にならない連載は続けられない。また己に喝を入れるため、上記の覚悟をきめました。fx-onは投資情報全般を取り扱っていますが、その名のとおりFXに関しての情報・コラムが最も多いです。ソーシャルレンディングを扱っているのは私だけであり競合相手がいないともいえますが、逆に需要があるものかと不安に感じています。

    連載内容が足るものでしたら、ご声援を頂ければ幸いです。

    2回目から4回目のタイトルは仮題ですが

    Vol.002.なぜ私はソーシャルレンディング投資を始めたのか
    Vol.003.ゼロから分かる「ソーシャルレンディングってなに?
    Vol.004.国内外のソーシャルレンディングの違いについて

    を予定しています。

    なにとぞ、よろしくお願いします。

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    どっち?[バランスシートorマーケットプレイス]レンダー その2 世界・国内の趨勢はいかに

     前回の記事では日刊工業新聞とForbes JAPANの下記記事で「海外ソーシャルレンディング」において、問題が顕在化しつつあることについて述べました。今回述べたいのは日本のソーシャルレンディングはマーケットプレイスレンダーであるか、バランスシートレンダーであるかについてです。(「そんなのどっちでもいいよ!」と思われる方がいらっしゃることは重々承知しています)。

     海外FinTechにおいて「(オンライン)融資」特に注目を浴びている分野なのですが、その融資を取り扱っているプレイヤー(業者)はその運営形態により、「バランスシートレンダー」か「マーケットプレイスレンダー」に大別されます。国内でもこの2つの単語に言及するFinTechニュース、書籍は増えています。ソーシャルレンディングという単語を用いない日刊工業新聞の様な記事もあります。

     これらの単語の意味も知っておくことは国内外の動向を知るために有効かと思い、今回の記事を書いてみようと思いました。では日本のソーシャルレンディング業者はどちらに区分されるべきなのでしょうか?

    オンライン融資「海外で成長曲がり角。揺らぐ信頼性」(2016/06/16 日刊工業新聞)

     前回も引用しましたが、上記リンクを貼った日刊工業新聞の記事では日本のソーシャルレンディングについて、以下のような言及があります。

    “日本でのマーケットプレイスレンダーを巡る環境は海外とは様相が異なる。事業者が個人から資金を集め、企業やプロジェクトに貸し付ける枠組みが主流だ。貸付先は不動産物件がほとんどだ。大手は参入していない。
     最近は、「フィンテック」の追い風もあり、一部メガバンクはクラウドファンディングやビッグデータを活用した小口融資に食指を動かす。米国の例に倣えば、マーケットレンダーが「銀行の既存モデルの破壊者」になる可能性はないが、一定の普及が見込めるだろう。


     ソーシャルレンディングという言葉は用いられていませんが、マーケットプレイスレンダーが「国内ソーシャルレンディング事業者」であることは後に続く文章から容易に分かります。銀行に台頭することはないだろうが、ある程度の普及は認められるだろうとの、前向きな展望も示されています。

     しかし日本のソーシャルレンディングは本当にマーケットプレイスレンダーなのでしょうか?それを検討してみたいと思います。

    まず提示したいレポートがこれです。

    拡大するマーケットプレイス貸出-FinTechによる新たな融資形態の現状と今後-(2016/01/20みずほ総合研究レポート 注:PDFファイル)

    バランスシートレンダーとマーケットプレイスレンダーは以下のように解説されています。

    バランスシートレンダー
    事業者自ら資金を調達して融資を行う

    マーケットプレイスレンダー
    自らの資金は用いず、オンラインで融資の仲介を行う、かつては個人と個人を結びつけていいたため、P2P貸出と呼ばれていたが機関投資家が貸し手になることが多くなってきており、現在のように呼ばれるようになった

    2016y07m13d_165733343.png
     このような図が示され、それぞれのプレイヤーが分かります。日本で海外の代表的なソーシャルレンディングサービスとされるレンディングクラブやProsperはマーケットプレイスレンダーとして区分されています。


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    次に示すのはこの本です。


     2016年5月に発売された「決定版FinTech-金融革命の全貌-」(著者:加藤洋輝、桜井駿)では既存金融機関と異なる、FinTechにおける融資サービスを「オルタナティブレンディング」と定義し「直接融資型」、「プラットフォーム型」に分けて、それぞれこの様に解説しています。

    直接融資型
    スタートアップのFinTech企業が自ら融資する

    プラットフォーム型
    資金の借り手と貸し手をマッチングする

    2016y07m13d_165645836.png
     このような図が掲載されています。ソーシャルレンディングとクラウドファンディングはプラットフォーム型の方に含まれていることが確認できます。みずほ総合研究のレポートとは用いている言葉は異なりますが、文章から「バランスシートレンダー=直接融資型」、「マーケットプレイスレンダー=プラットフォーム型」であることは明確ですね(注:クラウドファンディングの購入型、寄付型においては、融資は行われない場合もあると思われるが、この本では上記のように取り扱われている)。


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    最後の資料です


    昨年(2015年)12月に発売された、FinTech革命(日経BPムック)では直接融資型とP2P型を以下のように解説しています。

    直接融資型
    運営者は自身で資金を調達して、それを融資して金利手数料を得る

    P2P型
     ソーシャルレンディングと呼ばれ、借り手と貸し手を結びつけるサービスを提供。借り手を審査して格付けを行い、ローン債権を投資家に販売する。運営者は借り手と貸し手から数%の手数料を得る。借り手に融資を行うのは投資家となる。

    2016y07m13d_165439757.png

    その解説の際に用いられている図はこのようなものです。

    バランスシートレンダー=直接融資型

    マーケットプレイスレンダー=プラットフォーム型=P2P型=ソーシャルレンディング

     という図式が成立しました。上記資料でソーシャルレンディングという単語が登場する際には、いずれも「マーケットプレイスレンダー」と定義されていることがわかります。日刊工業新聞の記事にある通り、日本のソーシャルレンディングはマーケットプレイスレンダーなのでしょうか?

     私はどうも違うように思えます。

     現状日本のソーシャルレンディング業者は資金を調達して、それを自ら貸し出しています。自らが融資を行うので当然その融資金額は自社のバランスシートに記載されます。maneo(株)のバランスシートを見るとわかりやすいです(赤い枠で囲っているのが融資金額)
    2016y07m14d_131320714.png

     なお、maneoスタッフ(Mattias Karnellさん)のブログ「JAPAN CrowdFunder」の1記事「The Appeal of maneo★★★★maneoの魅力」には「maneo lends on its balance sheet[maneoはオンバランスで融資する(自己資金を使って融資する)]と明記してあります。

     やはりバランスシートレンダーに日本のソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)は区分するのが正しいと思われます。自ら貸出を行わず、貸し手と借り手を結びつける役割を果たすのがマーケットプレイスレンダーです。

     日本では貸金業法の規制により、投資家が海外のように投資商品で「貸し手」になることができません。「ソーシャル」の要素を持つもの、つまり「貸し手」と「借り手」を直接結びつける融資サービスの提供をすることがソーシャルレンディングというのであり、国内サービスは世界基準ではソーシャルレンディングとは呼ばないのかもしれません。

     世界においてFinTechの融資分野ではバランスシートレンダーとマーケットプレイスレンダーの双方が頑張っていますが、日本では現状バランスシートレンダーしか許されていないことは指摘しておくべきでしょう。さてこのことは日本のFinTech、その中で特に伸びが期待できる融資分野で”成長分野が封じられ後れをとった”、ということになるのでしょうか、それともこの規制のおかげで日本のソーシャルレンディングはうまい具合に、(ガラパゴスだけど)成長したということになるのでしょうか?将来の審判に注目しています。

     マーケットプレイスレンダーが今すぐに許されないとしても、せめてバランスシートレンディングにおける貸し手の情報公開は当局に今すぐにでも許してもらえないか、そう願っています。


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    答え合わせです。
     上記資料を元に作成した図です。現状日本のソーシャルレンディング業者は直接融資を行い、その債権を保有していますのでバランスシートレンダーであるはずです。クラウドクレジットは融資を直接子会社に行っているので、区分的にはバランスシートレンダーだとは思います(というか日本ではマーケットプレイスレンダーは営業できないと思います)。

    2016y07m03d_18414293520160713.jpg

     ただし投資スキームが他社とは大きく異なりますし、この図にあるとおり自らマーケットプレイスレンダーと自負されているので今回は、あえてそのようにしました。その投資スキームに融資を含まないスマートエクイティTATERU FUNDINGは双方ともに含まれません。

     なお、上の図は2016/2/10に開催された、メディア向けソーシャルレンディング勉強会におけるクラウドクレジットの発表の際に用いられたものです。その際に杉山智行社長はバランスシートレンダーが新たなバズワードであると話されていました。FinTechの融資分野ではマーケットプレイスレンダー、バランスシートレンダーという用語が主流になっていくのかもしれません。

     なおこの両タイプのレンダーを指して、これまで引用した記事にありますが、「オルタナティブレンダー」と呼ぶようです。既存の金融機関とは別の方法で融資を行う業者という意味かと思われます。

    拡大するマーケットプレイス貸出-FinTechによる新たな融資形態の現状と今後-(2016/01/20みずほ総合研究レポート 注:PDFファイル)

     再度リンク貼りますが、みずほ総合研究所のレポートは両者のうち、マーケットプレイスレンダーの優勢を伝えるものです。このレポートの発表はマーケットプレイスレンダーの代表的なサービスであるレンディングクラブの不祥事発覚前です。

    ロシア発バランスシート型P2P「Blackmoon」が米国進出(2016/07/16 Zuu onlien)

     つい先日掲載された上記ZUU onlineの記事は事業縮小や上記不祥事によりマーケットプレイスレンダー(P2P型)が下火になり、バランスシートレンダーが元気だ!・・・という内容にとどまらず、バランスシートとマーケットプレイスを融合させた新融資プラットフォームである、露国ブラックムーン(Blackmoon)がアメリカに進出!という内容になっています。
     興味深い記述を引用させていただきます。

     "バランスシート融資では、単なるP2P融資(マーケットプレイス融資)よりも、多くの融資金を循環させることが可能であるという点に着目したブラックムーンは、バランスシート融資者とP2Pを利用している投資家などを結びつける発想に至った。「MPLaaS(marketplace lending as a service)は投資家により多額の融資資金を調達できる」という点が、最大の特徴となっている。



      世界ではこのままバランスシートレンダーがその資金活用力を活かしてマーケットプレイスレンダーに台頭し主流になるのか?それとも始祖たるマーケットプレイスレンダーが盛り返すのか?現在(ほぼ)すべてがバランスシートレンダーである日本のソーシャルレンディングはどうなるのか?展開に注目しています。


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    どっち?[バランスシートorマーケットプレイス]レンダー その1 海外ソーシャルレンディングで顕在化する問題

     ソーシャルレンディングが危機に陥っている!というニュースが日刊工業新聞とForbes JAPANに載りました。下記リンクをご参照ください。

    オンライン融資「海外で成長曲がり角。揺らぐ信頼性」(2016/06/16 日刊工業新聞_リンクはニュースイッチのものを使用)

    フィンテックバブル、崩壊の懸念 「顧客の9割が高リスク層」の現実(2016/06/29 Forbes JAPAN)

     ・・・、書き忘れていましたが、日本ではなく海外の話です。あとソーシャルレンディングという文字は一言も使われていません。「オンライン融資」、「マーケットプレイスレンダー」という言葉が使われています。
     日刊工業新聞の記事では代表的なマーケットプレイスレンダーであるZopa、レンディングクラブの躍進の躍進に触れ、それに陰りが出たことに対して警鐘を鳴らしています。いうまでもなくこの2社は海外ソーシャルレンディングが日本に紹介されるとき、前者は世界初(異論あり)、後者は最大手として言及されることが多いです。
     その陰りの原因としてゴールドマンサックスなどの大手の新興勢力が価格攻勢を仕掛け始めていること、金融規制の問題が指摘されます。またリーマン・ショック(08年)後に台頭したため景気後退を経験しておらず、金融危機時における耐性へも疑問が示されています。ただし危機の具体的な事例にはあまり触れられておらず、“レンディングクラブが投資家の期待を裏切ったという「単独の犯行」が挙げられているのみです。

     ファイアフェレット注:Zopaの登場は2005年、レンディングクラブは07年であり、「08年以降の景気後退を経験はしている」。ただしこの場合は、飽くまで台頭(急成長)した後のことを述べているものと思われる。

     Forbes JAPANの記事では具体的な危機の例が挙げられています。FinTechの融資部門ではすでにバブルは弾け、一部の先進的な企業しか生き残れないという専門家たちの声が紹介されます。そしてその事例がわかりやすく説明されます。以下のとおりです。

    ・借り手がローンを返済した後、さらに借金を重ねローン残高が増加
    ・杜撰なローン管理により借り手のディフォルトリスクが把握できない
    ・複数の会社が騙される(借り手にリスク許容限度以上のお金を貸してしまう)
    ・この問題(ローンの積み重ね:stacking)により不良債権が急増
    ・顧客(この場合は借り手)獲得コストの増加、獲得競争激化


     これらの解決法も示されていますが、筆者(Chris Myers氏)は短期的な実現は不可能であると悲観視しています。


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    少し前の記事ですが、別の方面から海外ソーシャルレンディングの危機を指摘する記事も見つけられました。

    オルタナティブレンダーの危機(2016/2/16 アイエスアイ代表 佐藤 元則のブログ「カードBizと僕の勝手気ままログ」)

     ここでもマーケットプレイスレンダーであるProsperとレンディングクラブにおいて損失が拡大していることが指摘されています。その具体的な理由は述べられていませんが、Forbes JAPANの記事で指摘されていた”Stacking”もその一つかと思われます。

     上記の問題はいまのところ、日本のソーシャルレンディングにおいては顕在化していません。ビジネスモデルが根本から違います。日本において借り手のリスク評価はFinTechとういう華々しいものとは(私が知る限り)あまり関係が無く古典的なものですが、その一方でstackingが引き起こされるという盲点もありません。一方海外と同様に顧客(借り手)の獲得競争、コスト増大が日本のソーシャルレンディングの足枷となっているかは不明です。セミナーに参加すると経営者の方は融資先は沢山あるので、投資家募集の方が大事だとおっしゃっる事が多いです。各サービスとも案件を続々提出している限りは大丈夫かとは思いますが・・・。

     さて、長々と語ってきましたが実は本記事の本題は「海外ソーシャルレンディングのトラブル」が「日本に当てはまるかどうか」ではありません。同じ「ソーシャルレンディング」でも先に述べたとおりビジネスモデルが違いすぎるので。

     本記事の本題はタイトルにあるとおり日本のソーシャルレンディングは「マーケットプレイスレンダー」か「バランスシートレンダー」であるかについてです。

    2016y07m14d_132442755.png

     各種資料を元にマーケットプレイスレンダーとバランスシートレンダーを解説する表を作って見ましたので掲示します。資料は次回の記事で提示します。日本のソーシャルレンディング各サービスがどちらに属すのかについてご考察ください。両「レンダー」の意味については次回簡単に説明します。なお上記の日刊工業新聞は記事中で日本のソーシャルレンディングを「マーケットプレイスレンダー」に分類しています。以下引用です。

     "日本でのマーケットプレイスレンダーを巡る環境は海外とは様相が異なる。事業者が個人から資金を集め、企業やプロジェクトに貸し付ける枠組みが主流だ。貸付先は不動産物件がほとんどだ。大手は参入していない。


     今回はここまでにさせて、次回から述べさせてください。そもそもマーケットプレイスレンダーとバランスシートレンダーとは何かについてかも、その際に述べたいと思います。

    次回記事
    2016/07/21 どっち?[バランスシートorマーケットプレイス]レンダー その2 世界・国内の趨勢はいかに



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    各サービスが続々記念案件提出!

     各ソーシャルレンディングサービスの募集額における節目の突破と、それにともなう記念案件の提出が続いています。

    1.クラウドバンクが70億円突破。

    融資型クラウドファンディングサービス「クラウドバンク」がサービス開始から約2年半で応募総額70億円を突破! 70億円突破記念キャンペーンファンドの募集を開始(2016/06/24)

     2013年の12月のサービス開始から2年半で70億円を突破しました。これを記念して以下2つのキャンペーンファンドの募集が開始されました。

    ◆キャンペーンファンド(中小企業支援型ローンファンド第168号)
    ◆キャンペーンファンド(上場企業事業拡大支援ファンド9号)

    金利は6.3~6.4%と従来より高め、担保付きで1万円より投資可能です。

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    2.ラッキーバンクが50億円突破

     2014年の12月のサービス開始から1年半で50億円を突破しました。これを記念して小振りな案件、短期間も含めて9~10.3%の高利率の案件が続々提出されています。

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    3.ガイアファンディングが10億円突破
     2015年10月のサービス開始から約8ヶ月で10億円を突破しました。6月5日には投資家登録1000人を突破しています。

    2016y06m25d_124434890.jpg

    参考
    海外不動産ソーシャルレンディング『ガイアファンディング』が成立融資総額10億円を突破(2016/6/24
    PR TIMES)

    2016/6/27から記念案件募集を予定とのことです。さてどのような案件が提出されるでしょうか。


     サービス数、各サービスの募集額と案件提出増大とますます急成長中のソーシャルレンディング(投資型クラウドファンディング)ですが、実に多彩となってきました。ぜひご注目いただき、投資をご検討いただければ幸いです。よろしくお願いします。

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