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    投資家のつぶやき- 投資ブロガーファイアフェレット

     昨日の記事でお伝えしたとおり、本記事では「地域開発」地域開発の総合誌「地域開発」、2015年6・7月合併号に掲載していただいた原稿を再掲載します。
     同誌の特集「クラウドファンディングによる地域活性化」の1記事として掲載していただきました。

    参考
    2015/7/10 「地域開発」にコラムが掲載されました。その1

    2015/7/14 「地域開発」にコラムが掲載されました。その2

    ブログに使う写真12015070701ブログに使う写真12015070703

    以下、本文です。


    地域開発 2015.6・7 

     私は2011年から「ソーシャルレンディング赤裸々日記」というブログをファイアフェレットというハンドル名で管理している。当初は投資型クラウドファンディングに主眼を置いて批評、投資報告を行っていたが、最近はクラウドファンディング全般に目を向けるようになっている。今回は「地域開発」誌からの依頼で執筆の機会を頂けたのでコラムとして、投資家としての率直な意見を述べてみたい。


    1.勢いを増すクラウドファンディング

     2015年に入りクラウドファンディング(CF)の市場規模はますます大きくなっている。特に投資型はサービス全体で一月あたり投資家から20億円前後の募集を行っている。昨年全体の募集額は150~160億円位のはずなのでこの調子でいけば、今年も昨年の倍といかないまでも十二分に期待できそうだ。

     購入型も勢いを伸ばしているが最近の一月あたりの募集額は主要10社合計で2億円程度であり投資型が募集額では圧倒的なボリュームを占めている。投資型非投資型を問わず勢いが増し、サービス提供社も増えて選択肢が増えているのを投資家として非常に嬉しく感じている。


    2.CFに投資家として注目しているところ

     私が注目していることは、不特定多数でお金を出し合い、まとめて他の人々、企業に提供することで従来に無い魅力的な金融商品や商品開発、支援活動ができることに日本人が気付き始めたという事実だ。

     例えば投資型CFはネット上でお金を貸したい人(この場合は投資家)と借りたい人を結びつけ、金利を投資家とサービス提供社の利益とするスタイルを提供した。貸金業法に則った資金貸付という形で投資が行われるので、従来のファンドのように投資先の営業利益が不調という理由では元本の毀損もリターンの不払いも許されない。保証人を立てることや担保を取ることもあり、投資家の利益が十分に図られている。仕組みもとても解りやすい(これは強調したい)。

     かくして投資型CFは投資家の期待に応えることができ、貸出を希望する彼らの現金が提供社にどんどん集められるようになる。動かせる現金の大きさは資本主義ではパワーそのものだから提供社も貸出を有利に運べるようになる。このように書くと投資家ばかりに都合が良いように聞こえるが、実際には事業者も創業間もないことや業種の特殊性、融資額が小額、融資期間が短期などの理由で銀行に頼れない場合でも融資が受けられる、経営に口を挟まれない、途中返済は手数料なしで自由などの便宜が図られている面も多分にある。

     こうした投資家-提供社-投資先事業者がwin-win-winになりやすい投資スタイルが生まれたのはCFという新しい資金募集形態がもたらした結果に他ならない。ふるさとファンドや非投資型CFもきっとその可能性が見つけられるだろう。


    3.投資家からみたCFの課題

     投資型CFの課題としては投資家がリターンを強く欲求する傾向にあることだ。そしてこの欲求にCFは応えられるのかが投資型非投資型を問わず最大の課題だ。

     別の問題として投資型サービス提供社は一般企業としてはともかく、投資商品を扱う企業としては情報開示が不十分と感じさせるところもある点だ。また本来の投資先・貸付先である企業の情報は名前さえ示されていない。本来、投資先情報を吟味するべきまともな投資家だったら投資はためらわれるものであるはずだ。

     しかし実際には高利率や担保が付けられている案件から飛ぶように売れている。提供社は近年維持が難しくなっている第一種・二種金融商品取扱業・貸金業等の登録を行政から受けているのでその意味では決して怪しくは無いのだが、異常な現象と取る向きもあるだろう。

     リターンが解りやすく魅力的であることが人気の第一の理由だが決してサービス開始直後からそうでなかったことはお断りしておきたい。日本における投資型CFの歴史は2008年から始まるが、投資家の期待に応えてきた実績の積み重ねで今の盛況があるのだ。

     ただしこの勢いを削ぐ懸念もある。現時点では事業者を貸出先にしている投資案件で投資家の元本を毀損させた例は無い。しかし実際には事業者からの返済に延滞が生じ保証会社に立て替えさせた例はあるし、貸し倒れにより投資家の元本の毀損を伴う事態の発生もいずれは避けられないだろう。その際リターンを貪欲に求めていた投資家の多くにに見限られ、投資型が廃れる恐れは無いとは言えない。

     投資型を応援する身としては、そのような懸念に悩まされるよりは、投資家が分散投資や案件のリスクに見合った資金の割り振りを行うことにより、そうした事態が起きて損失を被ってもなお全体のリターンではプラスになることをこの身をもって証明したい気持ちさえあるというのが本音だ。

     なぜ一介の投資家に過ぎない私がこのように過度にサービス提供社に肩入れするかのような思いを持っているかは私の投資履歴に依るところが大きい。私は2011年末に投資型CFで資産の運用を開始したが2015年5月時点で税引き後150万円を超える利益を得ている。運用金額は当初400万円程だったが現在は1700万円ほどに増えている、そして損失は未だ0円である。

     私が投資型CFでの資産運用を始めたきっかけは株式、投資信託、FX等で大きな損失を被り値動きの激しい金融商品で資産を増やすことを諦めたからだが、そんな無能な私にも投資型CFは上記のように十分なリターンをもたらしてくれた。上記の思いはそれに対する恩返し、なんとなく持ってしまった共感によるものが大きいのである。


    3.一投資家として期待するCFの未来

     投資家の欲求に答えること、そこから湧き上がる共感をうまく利用し、投資家と事業者の双方がwin-winの状態となることに日本のCFの可能性を(共感を持ってしまった)私としては期待したい。ではどのようにしたら上記の幸せな関係を構築できるのか、ふるさと投資に提言する形で投資家として意見を述べたい。

     まず投資家への確実なリターンを解りやすく示すことを第一に考えなければいけない。投資型CFの様にファンドにいくら投資したらどのくらいの期間、運用され何が戻ってくるのかが明確であるほど、そしてそれが大きいほど資金は集まりやすい。

     売上がこれだけあったらこれだけの金額を返すというリターンの表示方法があるが、どれだけの売上が将来あるかなど投資家にはそもそも解らない。だから本当に魅力的だとしても多くの人にはそうは映らないだろう。それよりはファンドの提供者が自信を持って言える数字を目標リターンとして掲げたほうが良い。

     リターンはお金だけでなく特産品などのモノがあったほうが嬉しいし、そのモノの価値は明示されていた方が投資家をひきつけやすい。また投資期間も解りやすく示しその期間が終わったら直ちに元本が償還されるスタイルが魅力的だ。そしてその運用期間で提示された利回りが得られない事態を極力避ける仕組みを用意しなければいけない。ふるさと投資の仕組みを見るとエンジェル税制、民都機構や地方自治体の助成金が期待できるようになっており、事業者が最初から金銭的リターンを得ることを考えなければ上記の仕組みは作りやすくなるはずだ。

     もちろん上記支援によりふるさと納税のお礼のようにリターンがほぼ確実に貰えることが投資家に示されなければ意味が無い(ただし元本保証の明記だけは許されない)。投資型CFは投資家との信頼の構築に時間がかかったが、ふるさと投資は国や地方自治体がバックにあれば比較的短期でそれができることが期待できる。

     この意見には憤慨する人もいるだろう。バラマキをふるさと投資の形で行なえと言っているも同然だからだ。しかしふるさと納税やプレミアム商品券の成功を見れば分かる通り、一般的な日本人は実利にとても敏(さと)くそれが大きいところに引きつけられる。

     また大規模災害が起きて不幸な被災者が発生しない限り積極的に寄付をしたがる人も利益が上がるかどうか不明なベンチャーに投資したがる人も現状少ない。

     CFは篤志家ではなくクラウド(大衆)を相手にしなければいけないのだ。

     海外では篤志家がクラウドかもしれないが日本でそれを期待してよいのかには疑問がある。事業者の顔を見せ活動を明確にすることで共感、善意に訴えかける動きにも一言述べたい。それらはもちろん必要だが、それだけでは一定の効果しか得られず、集まる資金は限定的だろう。

     小規模のプロジェクトならそれでもいいがふるさと投資にはもっと大きな夢を見て欲しい。ファンドの計画を立てるにあたっては目的を金銭ではなく、まず特産品の開発・宣伝、顧客の創造、雇用の創出等に置き、金銭的リターンはまず投資家に与え、自らがそれを得られるようになるのはある程度の期間後を見据えて欲しい。


    4.まず与えることの大事さ

     最後にふるさと投資では「与える者」がまず誰になるのかを問いたい。

     投資型CFではmaneoという小さなベンチャー企業が提供するサービスがその役を担い投資家の欲求に答えてきた、健気といえるまでに。

     ふるさと納税では国が、プレミアム商品券では地方自治体がその役を担った。そしていずれもが与えられた者の多くが共感者となり、最初に与えた者の利益になるように働いている。そうでなければ上記活動のいずれの盛り上がりも説明がつかない。

     日本人は与えられた恩を無視できるほど強くも恩知らずでは無く、弱くて義理堅い。まず誰かが与える者になり、そして最終的に誰もが与えられる者になる。そこに日本のクラウドファンディングの未来がある。

    ※再掲載終わり

     いかがでしょうか。ご意見をいただければ幸いです。なお、WEB掲載に伴い、適宜改行を行いました。実際には下記のような形で掲載されました。

    「地域開発」 ファイアフェレット 投資家のつぶやき_01「地域開発」 ファイアフェレット 投資家のつぶやき_02「地域開発」 ファイアフェレット 投資家のつぶやき_03
    (左から1P目、2P目、3P目、クリックすると大きくなります)


    2017年5月末時点で以下のサービスで資金を運用中です。
    1.maneo : 約438万円
    2.AQUSH : 約64万円
    3.クラウドバンク: 約234万円
    4.SBIソーシャルレンディング:約12万円
    5.クラウドクレジット:約261万円
    6.ラッキーバンク : 約87万円
    7.オーナーズブック:約170万円
    8.LCレンディング : 約230万円
    9.ガイアファンディング : 約196万円
    10.トラストレンディング : 260万円
    11.クラウドリース : 約158万円
    12.スマートレンド : 約31万円
    13.グリーンインフラレンディング:約104万円
    14.さくらソーシャルレンディング:約61万円
    15.TATERU FUNDING:10万円
    16.Wealth Navi:30万円


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