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    トラストレンディングセミナー参加報告その3

     2016年12月21日に開催されたトラストレンディングセミナー参加報告その3です。

    その1、その2は下記リンクよりアクセスできます。

    2017/3/19 トラストレンディングセミナー参加報告その1

    2017/3/21 トラストレンディングセミナー参加報告その2

     前回(その2)ではプログラムの「第2部 ソーシャルレンディングの仕組み~Trust Lendingの特徴について」の途中までを紹介しました。。

    01_プログラム2017y03m13d_162315558
    今回は第2部の続きと、「第3部 質疑応答」をご紹介します。今回が最終回です。

    2.5 トラストレンディングの状況、投資家について
     
    トラストレンディングの状況、募集金額、投資家についての話がありました。簡単にご紹介します。

     2016年12月時点で投資家からの累計募集金額は13億円、HPには12億円とあるがこれは融資を実施した額を表示してある。

    1人あたりの累計投資額平均は180万円

    投資家数は現時点では未承認の人も併せて1000人程度で、順調に増えている

     登録投資家の中でアクティブユーザー(実際に投資を行っている人)の割合は77%であり、これは(他のサービスより)高いと考えている、投資家の皆様が積極的、信頼していただいていることに感謝を申し上げたい

     投資家の居住地域は関東が48.4%で圧倒的に高い。国勢調査によると日本国民の33.8%が関東に住んでいるので、関東に偏っているといえる。これは東京に本社があること、また東京は文化の発信地であり、ソーシャルレンディングという事業も関東から広まりつつあることを示していると考えている。

     近畿も投資家数はそれなりに多いが、他の地方都市は保守的な傾向があるのか、人口比率ほど投資家の割合が高くない。いろいろな手段で増やしていきたいと考えている。

    投資額累計も半分が関東圏からの投資家によるものである。

     投資家の男女比は5:1といったところ、20、30、40歳代の投資数が50~80歳代よりもずっと多いのは男女共通。

     累積投資額では30~50歳代のウェイトが高くなる。ただし50歳代においては、男性の投資額は大きいが、女性の額は少ない。これは男性が定年まで仕事を続けることが多いため、金融資産が多いことが背景にあると考えられる

     男性は現物株5年以上の投資履歴の人が多いのに対して、女性は株取引自体を行ったことがない人の比率が高い。信用取引、FXなどにおいても男性が積極的で女性は控えめという結果がでているが同様となっている。

     30万円未満の投資を行っている投資家が男女とも人数的には最も大きい。1億1千万円投資していただいている男性が1人いる
     
     全体の投資額12億円に占める割合では、200~300万円の投資を行ってくれた人の累計が1億5千万円と最も高くなっている。


    2.6トラストレンディングのビジョン

     現在営業者報酬は1%でやっているが、来年(2017年)以降は当社も営利企業ということで、適正な他社と同じ水準まで近づけたいと考えている。

     おかげさまで知名度は小さいが、実績は築きつつある。地方も含め事業を拡大していきたい。どうか職場の同僚のかたへもご紹介頂けたらと思っている。

     広告費、アフィリエイト報酬はなくして、投資家に還元する。そのくらいの覚悟でやっていきたいので、今後ともよろしくお願いしたい。


    第3部 質疑応答


    質疑応答で興味深く思ったやりとりだけを記させていただきます。

    Q1社長の顔をWEBサイトで出さないのか?

    A1融資を希望する人の中には、当社が最後の頼みで受けられなければ倒産ということもある。しかしそれでも断らなければいけないこともあり、結果恨みを買って事件性のあることにつながったことも過去あった。そういう次第で非公開にしている。もっと大きいノンバンクならば社長が融資の現場に立ち会う、融資希望者に会うことはないかもしれないが、当社では社長が立ち会うことがある


    Q2 融資先情報開示は投資家に対して行わないのか

    A2.当社としては投資家の保護ということで情報開示は行いたいと考えている。しかし当局の指導、貸金業法では資金需要者(融資を受ける側)の保護が大前提である。


    Q3 資金募集から融資実施までが長いことがある

    A3 年末、年始などお金を資金需要者が使わないときでも、前もって集めておかなければいけないこともある。ご理解をいただけたらと思っている


    Q4 サーバーは強化しないのか、またバックアップ体制をとって顧客情報は保全しているのか

    A4 サーバーの強化は検討中、バックアップ体制は別回線を引いて行っている。クラウドの利用については顧客情報の保護の観点から慎重に検討している


    Q5 土地を担保にする際に仮登記を利用することについて

    A5 本登記を利用すると経費がかかってしまう。たとえば高額の不動産の本登記だと160万円かかるのが、仮登記ならば千円で済む。その差額をだれが負担するかというと、債務者である。極力そういう負担はかけたくないので、仮登記ということにしている。
     仮登記には本登記に移行したい場合、債務者が承諾してくれるかのリスクがあるが、印鑑証明性を3ヶ月毎に提出してもらうことで、対応している。


    Q6 担保とする土地の実勢価格に対していくらぐらいまで融資を行うのか、またその土地はこれから取得するものなのか、すでにもっているものなのか

    A6 これまでは実勢価格のMAX80%、これから取得するもの、すでに取得しているもの両方があるが、案件募集の際に明記していない場合は、これから取得する土地の案件と考えていただきたい。


    Q7 募集額が集まらなかった時の対応

    A7 土地取引について、ある起動的な土地取引を行いたい時に、まず5~10%の手付金を支払い、1~2ヶ月後に、本決済を行うことがある。その本決済までの期間に投資家から募集を行うことになるが、もし十分に集まらない場合は、トラストファイナンスの自己資金を利用して貸付をおこなう
     ただしトラストレンディングのサービス開始時点では、投資家からの資金がどれだけ集まるかわからない時期もあった。その頃は十分なお金が集まらなかったら、案件は不成立にして投資家に返金する体制をとっていた(実際にお金は集まった)


    Q8 遅滞が起きた時の対応

    A8 当社が取り立てなどは全て行い、投資家の手は煩わせない。管財人などが入る事態となると回収まで長引く。そこで、遅延がおきた場合は仮登記を本登記に変更するなどして、速やかに担保を差し押さえ、投資家の元本を回収する。ただし短くて半年ほど償還まで時間はかかってしまう。


    Q9 かつて12%の案件で10次募集を行う案件が9次で打ち止めになったが

    A9 融資先がこれ以上高い13%の金利で借りたくないということでそうなった


    Q10 小分けで募集しないで、一気にドカンと募集をかけないのか?

    A10 一度に募集をかけない理由は2つある。1つは融資先の不動産デヴロッパーも一度にたくさんのお金はいらない。不動産開発においては、土地を購入する時、建物を建てる時、など支払いのラグがあるので、一度に必要資金を集めてしまうと、金利が負担となってしまう。だから必要な時に必要な金額だけを集めるようにしている。

     もう一つの理由としては、第二種金融商品取引業において投資家数は499名までならば有価証券届出書、有価証券報告書の金融庁への提出は必要がないという緩和措置がある。多額を一度に集めるとその人数を超えてしまう可能性があるので、小分けで募集している。


    Q11 貴社は金融におけるシステム開発などに強みを持っているが、maneoみたいに他社にソーシャルレンディングのシステムをフランチャイズすることは検討しているのか

    A11 将来的にやっていきたいとは考えているが、まだ当社のシステムはmaneoには至らないところがある。カスタマイズして、顧客に安心して利用できるところまで持っていってから、次の段階に話を進めたい。


    Q12 投資家への融資先情報非開示の規制について、なにかアクションは起こしているのか?

    A12 ソーシャルレンディングの監督省庁である、東京財務事務所(財務省管轄)と貸金業の方(都庁の貸金業対策課、金融庁管轄)で意見が異なるところがあり、いろいろ話が複雑だ。東京財務事務所は投資家を保護するために、透明性を高めるべきだと考えている。それに対して貸金業の方は債務者を保護するために、匿名性を保持するべきだと考えている。当社としては現状、当局の方針に従うしかないとは考えている。
     投資家の保護のために、今後変わっていくならば対応していくが、おそらく厳しくなることはあっても、緩和されることはないと考えている。


    以上となります。


    最後に、簡単に感想を述べさせていただきます。

     トラストレンディングのセミナーは現実的でしっかりしたビジョンでソーシャルレンディング事業に取り組んでいることを感じさせるものでした。

     「社会への貢献、公共性への寄与」など、世の中を良くしよう的な、ありきたりな言葉は終始発言されず、いかにトラストレンディングがソーシャルレンディングを「融資」という観点から真剣に捉えていることを感じさせてくれるものでした。

     これは老舗のノンバンクであり、またノンバンクとして初めてソーシャルレンディングに参入したトラストファイナンスの企業態度を表しているといえます。

     実にソーシャルレンディング運営会社として、信用できる体制を敷いているかを感じさせてくれるセミナーでした。

     セミナーの参加者は融資事業、不動産取引に詳しい方が多く、セミナー全体を通して様々な質問が投げかけられましたが、一般のセミナーだったら「ゴニョゴニョ」となってしまうものまで、真摯に回答がなされました。

     その様子は特に質疑応答でなるべく忠実に記したつもりです。

     敬語を省いているため、いくつかの質問に、つれない回答がされたような印象を受けられるかもしれません。

     そんなことは全くなく、講師の口調は実に丁寧、ユーモアにあふれるものであり、セミナー会場は笑いが絶えなかったことをお伝えして、レポートの結びとさせていだきます。

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