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    ラッキーバンク、不動産取引情報非対称性の取り組みに期待 その2

     ラッキーバンクがLBIリアルティを設立したことに関する記事2回目です。

     前回記事
     ラッキーバンク、不動産取引情報非対称性の取り組みに期待 その1

     前回はラッキーバンクがLBIリアルティを設立した理由と目的のまとめをおこないました。またその目的の中で私が「不動産市場における情報の非対称性の解消」に注目していることについて述べました。LB201610184.jpg こだわっているのは、私がほんの少しではありますがこの業界に関わっているためであります。今回はラッキーバンクがこの問題を解消してくれることを期待して、いろいろ述べたいと思います。

     情報の非対称性とは前回も述べましたが、取引において当事者AとBが持っている情報量に大きな差があることを指します。情報量が少ない方が不利な取引を強いられることが多いので、非対称性があまりに大きいことはトラブルの原因となります。

     不動産市場における情報の非対称性とはマンションや家屋を個人が不動産業者を仲介者として売買しようとする際によく指摘されます。物件の売り手が、「囲い込み(両手仲介)」「不透明な販売価格」により食い物にされるのです。

    参考
    不動産業界最大のタブー 両手仲介にご用心(2015/3/4 DIAMOND online)

    ※上記記事では「不透明な販売価格」を、「不動産業者が買い手の側に立ったり、契約数を稼ごうとしたりして、成約価格が下がる傾向にあること」と説明

     2016/5/25放送のWBSにおいては、この囲い込みの問題が取り上げられました。不動産仲介の取扱高トップである、三井不動産リアルティ、住友不動産、東急リバブルはいずれも、自社はそのようなことは行っていないと否定しました(三井不動産リアルティは会社名で、住友不動産は堀慎一財務部長、東急リバブルは親会社東急不動産HDの兼松将興執行役員が回答)。
     しかしその直後WBSは独自調査で3社による囲い込みが、上記回答とは裏腹に悪どく顧客を食い物にして行われている実態を番組中で明らかにしていました。なお国交省は(民間でさえ行えた)囲い込みの実態を、「把握できていない」とWBSの問いかけに対して回答していました(私以上のボンクラですね)。

     国交省は下記のような取り込みで改善を試みているようです。それならばその解消への取り組みを表明した企業は積極的に助けてくれるはずです。期待したいと思いまます。

    不動産テック 不動産情報のIT化における国土交通省の取り組み(2016/3/15 GATE Channel)

    国土交通省による不動産情報のIT化の取り組み動向(2016/9/3 TATE-MAGA)

    さてこの不動産市場における非対称性を解消してくれると期待されているのが不動産テックです。

     週刊ダイヤモンド(2016/8/27号)の「DIAMONDO REPORT 日本版「不動産テック」の隔靴掻痒」ではその試みが様々に行われていること、そしてなかなかうまく行っていないことが紹介されています(週刊ダイヤモンドのデジタルサービスを利用できる方ならば下記リンクで読むことができます)。

    日本版「不動産テック」の隔靴掻痒 ヤフー・ソニー不動産連合がはまった隘路(週刊ダイヤモンド2016/8/27号)

    週刊ダイヤモンドの記事に簡単に触れますと、以下のようになります

    1.ヤフーとソニー不動産が組んで始めた不動産売買仲介サービス「おうちダイレクト」が開始

    2.既存の不動産業界はこの動きに反発し、ヤフーへの不動産情報提供をストップ

    3.不動産Techの注目株だったが、同サービスを利用しての契約成立数はほぼゼロ

    4.その理由は既存業界の妨害などではなく、価格交渉などができる売り手と買い手のマッチングサイトとしての機能を欠いていたら

    5.ヤフーは上記機能を搭載した革新的なサービスに乗り気だったが、ソニー不動産がブランドイメージの毀損を恐れたため中途半端なサービスとなった

    6.類似のサービス、IESHIL、マンションマーケットも既存の不動産業の仲介の延長か派生形に過ぎず、情報の非対称性解消には不十分

    7.Redfineなどのオンライン不動産仲介サービスにより不動産Techが進んだイメージの米国でもその売上は全体の2割で、日本と同様に人的な不動産仲介が多い

    8.それでも米国は個人に不動産情報が開示されており両手仲介もないので、情報の非対称により不利益を被らずプロの不動産仲介に任せられている(日本とは違って!)

    9.日本では業者による売買データーベース「レインズ」が個人に公開されてない、ようやく国交省がデーターベース構築をはじめたばかり

    10.情報の非対称性が解消され、取引が透明化してこそ不動産Techが伸びる余地がでてくる


    私のようなボンクラは今の状況では不動産取引はしてはいけないと思わせてくれる内容です

     不動産Tech、情報の非対称性解消の試みは様々になされていくでしょうが、ソーシャルレンディング業界からもラッキーバンクがその解消に乗り出したことはひとつの希望です。

     なお、2016/10/18放送のWBSではソニー不動産のAIを用いた不動産物件探索サービスが紹介されていました。売り出されている不動産の情報(物件の立地、間取り、過去の成約価格など)から、AIが適正価格を算出し、実際の売値が妥当(割高、割安か)を表示してくれる機能が個人でも利用可能とのことです。このサービスとおうちダイレクトの連携はすでに始まっているようです。

     今回ラッキーバンクにLBIリアルティ設立の目的のひとつである『「情報の非対称性」へのシグナリングとスクリーニングの実現。』とはどういうことかを問い合わせたところ、

    現段階では不動産事業者同士間や不動産業者(借入人)とラッキーバンク・インベスト」ント間、及び不動産業者とLBIリアルティ間の「情報の非対称性」(の解消を目指す)

     という内容のお返事をもらえました。これまでのラッキーバンクは情報の非対称化に泣かされる面もあったのかもしれません。しかし不動産取引に直接乗り出すことにより、投資家からの資金供給をバックとして、有利な交渉ができるようになれば、収益改善につながること大だと思います。

    ラッキーバンクの活躍に期待です。

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