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どっち?[バランスシートorマーケットプレイス]レンダー その1 海外ソーシャルレンディングで顕在化する問題


 ソーシャルレンディングが危機に陥っている!というニュースが日刊工業新聞とForbes JAPANに載りました。下記リンクをご参照ください。

オンライン融資「海外で成長曲がり角。揺らぐ信頼性」(2016/06/16 日刊工業新聞_リンクはニュースイッチのものを使用)

フィンテックバブル、崩壊の懸念 「顧客の9割が高リスク層」の現実(2016/06/29 Forbes JAPAN)

 ・・・、書き忘れていましたが、日本ではなく海外の話です。あとソーシャルレンディングという文字は一言も使われていません。「オンライン融資」、「マーケットプレイスレンダー」という言葉が使われています。

 日刊工業新聞の記事では代表的なマーケットプレイスレンダーであるZopa、レンディングクラブの躍進の躍進に触れ、それに陰りが出たことに対して警鐘を鳴らしています。いうまでもなくこの2社は海外ソーシャルレンディングが日本に紹介されるとき、前者は世界初(異論あり)、後者は最大手として言及されることが多いです。

 その陰りの原因としてゴールドマンサックスなどの大手の新興勢力が価格攻勢を仕掛け始めていること、金融規制の問題が指摘されます。またリーマン・ショック(08年)後に台頭したため景気後退を経験しておらず、金融危機時における耐性へも疑問が示されています。

 ただし危機の具体的な事例にはあまり触れられておらず、“レンディングクラブが投資家の期待を裏切ったという「単独の犯行」が挙げられているのみです。

 ファイアフェレット注:Zopaの登場は2005年、レンディングクラブは07年であり、「08年以降の景気後退を経験はしている」。ただしこの場合は、飽くまで台頭(急成長)した後のことを述べているものと思われる。

 Forbes JAPANの記事では具体的な危機の例が挙げられています。FinTechの融資部門ではすでにバブルは弾け、一部の先進的な企業しか生き残れないという専門家たちの声が紹介されます。そしてその事例がわかりやすく説明されます。以下のとおりです。

・借り手がローンを返済した後、さらに借金を重ねローン残高が増加
・杜撰なローン管理により借り手のディフォルトリスクが把握できない
・複数の会社が騙される(借り手にリスク許容限度以上のお金を貸してしまう)
・この問題(ローンの積み重ね:stacking)により不良債権が急増
・顧客(この場合は借り手)獲得コストの増加、獲得競争激化


 これらの解決法も示されていますが、筆者(Chris Myers氏)は短期的な実現は不可能であると悲観視しています。

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少し前の記事ですが、別の方面から海外ソーシャルレンディングの危機を指摘する記事も見つけられました。

オルタナティブレンダーの危機(2016/2/16 アイエスアイ代表 佐藤 元則のブログ「カードBizと僕の勝手気ままログ」)

 ここでもマーケットプレイスレンダーであるProsperとレンディングクラブにおいて損失が拡大していることが指摘されています。その具体的な理由は述べられていませんが、Forbes JAPANの記事で指摘されていた”Stacking”もその一つかと思われます。

 上記の問題はいまのところ、日本のソーシャルレンディングにおいては顕在化していません。ビジネスモデルが根本から違います。

 日本において借り手のリスク評価はFinTechとういう華々しいものとは(私が知る限り)あまり関係が無く古典的なものですが、その一方でstackingが引き起こされるという盲点もありません。

 一方海外と同様に顧客(借り手)の獲得競争、コスト増大が日本のソーシャルレンディングの足枷となっているかは不明です。セミナーに参加すると経営者の方は融資先は沢山あるので、投資家募集の方が大事だとおっしゃっる事が多いです。

 各サービスとも案件を続々提出している限りは大丈夫かとは思いますが・・・。

 さて、長々と語ってきましたが実は本記事の本題は「海外ソーシャルレンディングのトラブル」が「日本に当てはまるかどうか」ではありません。

 同じ「ソーシャルレンディング」でも先に述べたとおりビジネスモデルが違いすぎるので。

 本記事の本題はタイトルにあるとおり日本のソーシャルレンディングは「マーケットプレイスレンダー」か「バランスシートレンダー」であるかについてです。

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 各種資料を元にマーケットプレイスレンダーとバランスシートレンダーを解説する表を作って見ましたので掲示します。資料は次回の記事で提示します。

 日本のソーシャルレンディング各サービスがどちらに属すのかについてご考察ください。両「レンダー」の意味については次回簡単に説明します。

 なお上記の日刊工業新聞は記事中で日本のソーシャルレンディングを「マーケットプレイスレンダー」に分類しています。以下引用です。

 "日本でのマーケットプレイスレンダーを巡る環境は海外とは様相が異なる。事業者が個人から資金を集め、企業やプロジェクトに貸し付ける枠組みが主流だ。貸付先は不動産物件がほとんどだ。大手は参入していない。


 今回はここまでにさせて、次回から述べさせてください。そもそもマーケットプレイスレンダーとバランスシートレンダーとは何かについてかも、その際に述べたいと思います。

次回記事
2016/07/21 どっち?[バランスシートorマーケットプレイス]レンダー その2 世界・国内の趨勢はいかに


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コメント
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海外のレンディング会社のリスク

ファイヤーフェレットさん
いつも情報ありがとうございます。
あなたが言われるようにほとんどの日本のソーシャルレンデング会社は
数社の不動産を担保として投資先を見つけていてレンディングクラブとは
違うとおもいます。
ただクラウドクレジットは、欧州ではBondoraなどの会社を介しています。
そういう意味ではクラウドクレジットが海外で介する会社がここに
書かれているリスクが存在するという意味になります。
クラウドクレジット事態の問題を言っているのでなく、関連会社が
レンディングクラブと同じことをしていないという保証はないので
その辺はどう考えておられるのか?
これからクラウドクレジットの残高を増やそうと考えていた矢先なので
考えを教えて頂ければありがたいですね。

2016-07-19 20:29 │ from あっちゃんURL Edit

No title

あっちゃんさん、コメントをどうもありがとうございます。

いろいろいただいた質問に関して考えてみましたが、正直上手い返しが見つかりません。
しかし私なりに懸命に答えて見たいと思います。

まず質問にお答えすると、クラウドクレジットの関連会社(多分海外の提携会社のことを指していらっしゃるのだと思います)が同じような問題(投資家に対する信頼を損ねる行為、端的に言えば詐欺を指していらっしゃるのだと思います)を行っているかどうか、私がどう考えているかについてですが、
「働いていない」とう確信を持っているわけではないが、検証の上、その可能性は低いと考え、信頼して投資を行っている、となります。なおあっちゃんさんは海外の会社が詐欺を働くことを懸念されていますが,私は日本の運営会社、提携先、その他すべてのステークホルダーが何らかの偽りを働いている可能性、また将来的に行うことはあると思います。特に海外の会社を私は特別視していません。

以下私が上記のように考えている長い理由を記しますが、回答は済んでいるので気が向いたらお読みください。さらにコメントをいただければ望外の幸せです。

私はレンディングクラブの不祥事とは次の様なものだと理解しています。

査定のランクがEだった借り手のローン債権を実際にはランクCなどのより高いランクに偽って投資家に販売した

AQUSHローンマーケットで言えば本来グレードDである借り手を、グレードAAとして顧客に提示した、とうい意味になるかなと思います。

クラウドクレジットの海外の投資スキームについては、レンディングクラブと私が理解する限り全く別のものなので、クラウドクレジットの関連会社(海外提携先)が同じような嘘情報を、クラウドクレジット、クラウドクレジットの子会社に提示する理由がありません。
なお私が理解する限り、クラウドクレジットの海外提携先は融資とその取り立てによる利息収入、また不良債権の回収による利ざや収入を得ているものが主です。レンディングクラブのようにローン債権の格付けとその販売を行っているわけではありません(今回はその格付で不祥事がありました)。

多分あっちゃんさんは上記のような「レンディングクラブがやった」とういう狭義の意味ではなく、もっと広い意味で、海外の提携先がクラウドクレジットをなんからの方法で騙している、その結果投資家利益が損なわれる、ということを懸念されているのかと思います。

その意味で答えるとしたら私は以下の様にこたえます。

海外関連会社がレンディングクラブと「同じこと」をしていないという保証は全く無い。しかし日本のソーシャルレンディング運営会社・その関連会社だって「同じこと」をしていない保証は全く無い。保証は得られないので、自分で情報を集める、第三者の意見を参照にするなどの方法で、信用ができるところを見つける

です。上記文の「同じこと」は直截に「詐欺」としていただいても結構です。

現状ソーシャルレンディングに限らず、ほとんどの投資商品でその提供側が出している情報が正しいと見抜くなどほぼ不可能です。先日のワインファンドもそうですが、ファンド販売先が出したレポートを見て本当にワインの購入が行われているなど見抜けるものなのでしょうか。東芝の粉飾決算が投資家に見抜けるのでしょうか。あっちゃんさんは海外関連会社の問題が気にかかるようですが、国の内外にかぎらず嘘をつく人はつきます。

私としては、セミナーに参加して実際の運営者にお会いするなど方法で直に話を伺うとか、電話で答えてもらうとかする。また信用できる第3者(私ならば日経新聞とかのマスコミですかね)が取り上げるようだったら少なくとも「詐欺」はやっていないだろうと推測する、また国内外の提携機関にだまされない体制を作り上げているという確信を深める。つまりあっちゃんさんが普段されていること、大体同じことだと思います。

繰り返しますが、各社、その提携先が「詐欺をやっていない」という確信はソーシャルレンディングにかぎらずどの投資商品においても持っていません。また逆に「詐欺を必ず行っている」とういう確信も持っていません。確信・保証が無いのにどうして投資しているのかと、あっちゃんさんはおっしゃるのかもしれませんが、私の考えは上記の通りで、各種情報と評判でそれらがなるべく持てるところに投資するようにしています。

お答えにはなったでしょうか

2016-07-20 23:51 │ from ファイアフェレットURL Edit

コメント有難うございます

ファイヤーフェレットさん
ご丁寧な対応有難うございました。
予想通りのお答えでしたね。
クラウドファンディングをアセットロケーションで考えれば
普通資産の10-15%くらいでしょうね。
私の場合5割を超えてますので、ある意味無謀だということです。
外国に対してはクラウドクレジットとガイヤがあります。
クラウドクレジットは会社を介してマイクロファイナンス、
ガイアは個人を介して不動産。
どちらがリスクがあるかという問題です。
常識ではクラウドクレジットの方がリスクは少ないと思います。
クラウドファンディングは、今は会社が多すぎるので私は3社に
絞ってます。ある意味絞れることができることを有難いと思います。
逆にブログの方々は広く投資をされてます。
分散という意味では後者の方が正しいのですが、格付けを考えた場合
そちらの方がババをひくリスクが上がります。
キーワードは集金力です。クラウドファンディングは会社を
選択する時代が来ていると思います。
マネオの保証付きは金利が低いですが対象となります。
今後は金利よりもデフォルトしない考えで投資を考えます。
ただし天災というとんでもないリスクが存在しているので、
ソーシャルは不動産を担保にしているので、リスクは最後まで存在します。
そういう意味も含めてフェードアウトしてゆくのが良いと思います。
今はあまりにも金利差で選んでいますが、それは間違っているとわかっているのに
止められない自分がいますね。
麻薬と一緒で痛い目を見るまで止めれないのかもしれませんね。
いっしょに考えてゆきたいと思いますので、よろしくお願いします。

2016-07-21 20:45 │ from あっちゃんURL Edit

申し訳ありません

あっちゃんさんへ

予想通りの回答しかできず貴重なお時間を無駄にさせてしまい申し訳ありません。
忸怩たる思いです。

今後もご愛読いただければ幸いです。

2016-07-21 23:47 │ from ファイアフェレットURL Edit

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