ファイナンシャルプランナー山崎俊輔氏のソーシャルレンディング批判に対する反論 その1 - ソーシャルレンディング赤裸々日記 比較情報-ニュースサイト

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ファイナンシャルプランナー山崎俊輔氏のソーシャルレンディング批判に対する反論 その1


 @DIMEにファイナンシャル・プランナーの山崎俊輔氏によるFinTechの入門記事でソーシャルレンディングがとりあげられました。

ファイナンシャル・プランナー山崎俊輔の「フィンテック入門」「ソーシャルレンディング」ならサラリーマンでも金貸しになれる?(2017/9/14 @DIME山崎俊輔氏著)(2017.09.14)
(魚拓1234)

「ソーシャルレンディング」ならサラリーマンでも金貸しになれる?(ヤフーニュース 山崎俊輔氏著)

※同内容ですが、ヤフーの方がページの切り替えをせずに読めます。

  著者の山崎俊輔はFinTechにおける存在としても、投資としてもソーシャルレンディングに批判的であり、

「金貸しをしてあなたのお金を増やさなくてもいいのではないか」

と山崎氏は結論付けています。

 山崎氏の評価には納得がいきません。はっきり言って記事の中で論理的な考察が行われずに、上記の結論がだされています。

  ソーシャルレンディングにネガティブな感情を持つ筆者が、同じ感情をもたせるように最大限読者を謀ろう(たばかろう)とした、作為が認められます。

※その作為をこの記事中ではレトリック(修辞法、文章テクニック)と表現します。

ですから私は山崎氏に対して反論を試みたいと思います。


山崎氏がソーシャルレンディングに否定的な理由をまとめました
  • 1.「借りる」場合高金利で別途手数料がとられる、普通に借金をすればよい
  • 2.(銀行から)普通に借金できないのならばなおさらするべきではない、
  • 3.匿名投資組合の仕組みがトラブルを引き起こしやすい
  • 4.ちゃんとやっているソーシャルレンディング運営会社が、外見的には見分けにくい
  • 5.ソーシャルレンディングはシンプルに言えば「金貸し」であり、銀行やベンチャーキャピタルがカネを貸さない(危険な)案件への投資である
  • 6.あなたの手元に残るのはソーシャルレンディング運営会社が利益を抜いた後の利回りである
  • 7.担保や保証もないよりマシだが元本を保証してくれることはない
  • 8.無くしてもよい金はだれも持っていない、もしあるならば、ソーシャルレンディングに充てるよりも「寄付」したほうがよい
  • 9.「貸す」場合でも投資信託、ETF、REIT、公社債、株式に投資したほうが良い
となります。

はっきり言って難癖だらけです。

一見難癖でないようなことも実のところ適切な考察が行われていません(後述します)。

 的外れの批判記事にもたいてい1つ2つぐらいは的確なことが書いてあるものですが、山崎氏の記事にはそれがまったくありません。

私からの反論は以下A~Mまで合計13となりました。
  • 反論A 国内ソーシャルレンディングは個人にほとんど融資は行っていない
  • 反論B なぜ消費者金融の金利を例に挙げるのか?
  • 反論C 最大金利17.8%という、読者に提示できる中で最大の数字を使うのは汚い
  • 反論D 手数料4%も作為的、平均の2%を使用するべき
  • 反論E 国内ソーシャルレンディングで個人が借りられた時もっと金利は安かった
  • 反論F ちゃんとやっている匿名投資組合、運営会社を見分ける方法はあるのか?
  • 反論G カネを貸す理由は提示されている。それに反論するべきだ
  • 反論H 運営会社が手数料を取るのは当たり前だ
  • 反論I 担保について批判するのならば根拠を挙げるべきだ
  • 反論J 寄付するならばソーシャルレンディングに投資した方がよい!
  • 反論K なぜ寄付、また寄付型、購入型クラウドファンディングの問題には目をつぶるのか?
  • 反論L なぜ投資信託やETFを肯定するのにソーシャルレンディングは一方的に否定するのか?
  • 反論M 企業を応援したいのならばソーシャルレンディングの方が直接的で有効
お読みいただき、ご判断いただければ幸いです。

3回に分けて、3日連続で更新する予定です。


反論A 国内ソーシャルレンディングは個人にほとんど融資は行っていない

1.「借りる」場合高金利で別途手数料がとられる、普通に借金をすればよい
2.(銀行から)普通に借金できないのならばなおさらするべきではない、

まず、上記1.2への反論をいたします。

 山崎氏は国内ソーシャルレンディングの融資対象が事業者中心であることにほとんど触れません。それどころか、記事のあちらこちらに消費者金融の事例を挙げてソーシャルレンディングが「消費者金融(サラ金)ファンド」あるかのようなイメージを読者に与えようとしています。

 @DIMEの大半の読者が一般消費者であることを承知の上でしょう。その消費者が拒否感を示すだろう消費者金融のイメージを植え付けようとしているのです。

 まず読者の立場に寄り添ったかのように立ちふるまい「こんな高金利で融資を行うソーシャルレンディングに近寄ってはいけない」とささやくわけです。

 しかし国内ソーシャルレンディングは事業性融資が主であり、主な借り手は企業です。かつては個人が借り手になれた時代がありましたが、どこのサービスも撤退している、ないし開店休業状態です。

 国内ソーシャルレンディングは、お金を生み出す事業活動に融資を行っており、それだからこそ高い利回りを投資家に還元できる側面があるのです

国内の個人が融資先の案件は皆無ではありません。しかし

Ⅰ.事業者として借りる(消費者としてではない)
Ⅱ.コーポラティブハウスの建設組合会員として
Ⅲ.証券担保ローンファンド


 といったものでごく一部です。@DIMEの一般的な読者が、「ソーシャルレンディングに融資を申し込む」というのは、まず考えられない、ないしできないことです。

 しかし山崎氏はその「できないこと」を例に挙げて、「高金利」「別途手数料」とネガティブなイメージを読者にまず与えようとしているのです。

 前述のとおり山崎氏は、融資先が「事業者」であることにほとんど触れていません。みんなのクレジットが業務停止を受けた一連の問題に触れる際に

「集めた資金は特定の会社(親会社)に集中していたうえ」

 とさらって書いているだけです。これでは読者は融資先が事業者(企業)であることはわからないでしょう。

 それでいながら個人金融の事例が(おそらく意図的に)ところどころに挟まれます。何も知らない読者にソーシャルレンディングがサラ金ファンドであるかのようなイメージを与えるためです。

 実際のソーシャルレンディングにおいては融資資金が事業に活かされ、さらにお金を生み出す仕組みであることに全く触れられていません。

「戦前の会社員はしばしば同僚相手に金貸しをやっていた」
「お金を借りて事業を興したいという人に十分にお金が回っていない実態」
「最大年17.8%であれば消費者金融や銀行系カードローンと変わらない」
「普通に借金できない人はなおさら手を出すべきではありません」


  などいう文章をところどころに山崎氏は記事中に挟みます。サラ金ファンドという印象を読者に与えるために、レトリックを駆使しているのです。

はっきり言ってアンフェアです。

 繰り返しになりますが、読者の大半が一般的な消費者であることを承知した上で、国内ソーシャルレンディングがさも消費者金融と同類であるかのような印象を読者に与えようとしているのです。

 しっかりと融資対象者が「事業者」であると、正しい情報を読者に伝えた上で、「これこれの理由で事業者は借りるべきでない」という主旨で記事を書くべきです。

参考
ソーシャルレンディングでお金を借りることはできる?最新状況と方法について(2017/7/11 クラウドポート SocialNote氏著)
※国内ソーシャルレンディングで個人が資金調達を行うことが難しいことについて、詳しく解説されています。


反論B なぜ消費者金融の金利を例に挙げるのか?

山崎氏は

いくつか募集をしているサイトを見る限り、金利は高く(最大年17.8%であれば消費者金融や銀行系カードローンと変わらない)、さらに別途契約手数料を取るようです(例えば借入額の4%相当)。


などと書きます。これもソーシャルレンディングの融資先が『事業者中心』という実情を無視して、読者にはソーシャルレンディングは新手の消費者金融と錯誤させるレトリックです。

なぜ消費者金融や銀行系カードローンという個人向けの例を挙げるのでしょうか。

 事業者中心の国内ソーシャルレンディングが貸金(消費者金融)ファンドであるかのような印象を読者に与えるためとしか、考えられません。

 そもそも事業性資金の融資は個人の借金とは別に捉えるべきです。たとえ銀行より高利回りで資金を調達しても、まっとうな事業ならば十分に採算を上げて儲けることができます。それはこれまでのソーシャルレンディングが投資家に配当を行ってきた実績が証明しています。

 山崎氏は記事の中でその実績に全く触れていません。触れたら自説が崩壊するから避けたのでしょう。みんなのクレジットのことは大きく取り上げ、「破たんの可能性がある」とまで書いておきながらこれはアンフェアです。

 現状ソーシャルレンディングは月100億円、累計2千億円以上の募集を行い、投資家に配当を加えて償還しつつあるのです。

この実績を山崎氏はどう考えるのでしょうか?

 一般の消費者金融はただ消費するだけの目的に15%前後の金利で融資しても事業がなりたつほどの回収は行っています。ならば事業性融資ならば多少金利が高くとも回収できるはずだ、と考えるのが自然ではないでしょうか。


反論C 最大金利17.8%という、読者に提示できる中で最大の数字を使うのは汚い

いくつか募集をしているサイトを見る限り、金利は高く(最大年17.8%であれば消費者金融や銀行系カードローンと変わらない)、さらに別途契約手数料を取るようです(例えば借入額の4%相当)。


 再度の引用となりますが、山崎氏は上記のように書いて、ソーシャルレンディングで、(1年一括返済で借りれば、)借りた額の21.8%が利息+手数料でかかるように書いています。

 山崎氏は「いくつか募集をしているサイトを見る限り、」と書いていますが、いったいどこを見たのでしょうか?ちゃんと調査はしたのでしょうか?

まともな調査をしていないから

金利は高く(最大年17.8%であれば消費者金融や銀行系カードローンと変わらない)

などと不正確なことを書くのだと思います。

 あるいは山崎氏は実態を知りながら、上記の汚いレトリックを用いるためにあえて知らない素振りをしているのか?という印象さえ受けます

 私はここ3年でしたら契約書類は全部保存しています。それと付き合わせればソーシャルレンディング運営会社が企業にどのくらいで融資したことか、大抵調べることができます。

たとえばmaneoならば以下のような例を挙げられます。

融資金利が低い例:
不動産担保付きローンファンド789号 7.0%(=4.6+2.4) 運用期間9ヶ月
※4.6%が投資家利回り、2.4%がmaneo金利(事業者報酬)以下同
不動産担保付きローンファンド446号 7.0% (=6.5+1.5)運用期間12ヶ月

融資金利が高い例:
事業性資金支援ローンファンド317号  15.0%(=8.5+6.5)運用期間12ヶ月
アーリーサマーキャンペーンローンファンド10号 15.0%(=8.8+6.2)運用期間4ヶ月

ソーシャルレンディング融資利回り高い例低い例

 さらに低い例ではSBIソーシャルレンディングの「不動産担保ローン事業者ファンド」における5~6%という例を挙げられます。

 高利回りのグリーンインフラレンディングも調べてみました。私はグリーンインフラレンディングの11~12%の利回りの7案件に投資していますが、貸出金利は12~15%でした。

そもそも17.8%の金利なんて融資額が100万円未満までの場合しか認められません(利息制限法)。現状の事業性融資が中心の国内ソーシャルレンディングではそんな小さい融資額など、どれだけあるのでしょうか? 私は例を挙げられません。

17.8%など、明らかに例としてあげるのに不適当な例です。

 貸出金利がはっきり分かる、maneoLCレンディングガイアファンディングクラウドリースグリーンインフラレンディングの貸出金利を5件ずつピックアップしました。2017/11/1時点で私が投資した最も新しい案件を5つずつピックアップしました。

maneoとLCレンディングは中程度の利回り(5~7)%の案件
ガイアファンディングとクラウドリースは比較的高い利回り(10%前後)
グリーンインフラレンディングは高利回り(12%以上)

の例としています。

ソーシャルレンディング融資利回り

ご覧のとおり業者への貸出金利は、ほとんどが投資家への利回り+1~3%です。

※上記2表はいずれも複数化された案件を掲載しています。多額である方の案件利回りだけを提示しています。

いくらかの例外はあるでしょうが、maneoファミリー以外の事業者も大きな違いはないでしょう。

 これから推測されるソーシャルレンディング全体の、事業者への貸出金利は6~15%というのが一般的でしょう。平均ならば10%前後でしょうか?

山崎氏が挙げた、17.8%がいかに作為的で汚い数字であるかおわかり頂けたでしょうか?

 ソーシャルレンディングの融資利回りが銀行のそれ(1~5%)よりも高いというのは事実です。しかしそれならば上記のように真面目に調査して、適正な数字を挙げるべきです。

山崎氏はアンフェアです。

今日はここまでにさせてください。

次回記事
2017/11/16 ファイナンシャルプランナー山崎俊輔氏のソーシャルレンディング批判に対する反論 その2

2017年10月末時点で以下のサービスで資金を運用中です。
1.maneo : 約447万円
2.AQUSH : 約60万円
3.クラウドバンク: 約225万円
4.SBIソーシャルレンディング:約7万円
5.クラウドクレジット:約258万円
6.ラッキーバンク : 約52万円
7.オーナーズブック:173万円
8.LCレンディング : 約234万円
9.ガイアファンディング : 約201万円
10.トラストレンディング : 160万円
11.クラウドリース : 約162万円
12.スマートレンド : 約32万円
13.グリーンインフラレンディング:約210万円
14.さくらソーシャルレンディング:約62万円
15.TATERU FUNDING:10万円
16.クラウドリアルティ:30万円
17.ポケットファンディング:約61万円
18.アメリカンファンディング:約50万円
19.キャッシュフローファイナンス:約50万円
20.アップルバンク:約50万円
(総額:約2,535万円)

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コメント
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コメント欄ではお久しぶりです。
山崎氏の記事、こちらでも以前に取り上げたことがあります。
http://fanblogs.jp/sallowsl/archive/252/0

融資型CF(ソーシャルレンディング)には否定的ながら、寄付型・投資型CFにはけっこう好意的なのですよね、この方。
参考1:https://style.nikkei.com/article/DGXMZO20595510R30C17A8000000?channel=DF260120166518&page=2
参考2:https://dime.jp/genre/269514/?first=1
融資型のみを「金貸し」として目の敵にしているような感じがあります。
言われなくてもソーシャルレンディングは金貸しですし、金貸しも資金の需給ギャップを埋めるという点においては他の投資と同じく、悪し様に言うべきではないと思っています。

2017-11-15 09:27 │ from SALLOWURL

山崎俊輔氏の姿勢は本当に疑問です。

SALLOWさん

コメントをどうもありがとうございます。

SALLOWさんの書かれた山崎氏の記事も、
今回のシリーズを書くのに大いに励みになりました。

投資、また寄付型・購入型のクラウドファンディングは肯定的であり、
「投資は経済や企業を成長させ、あなたの懐も豊かになる」とか
「投資は悪ではない」と山崎氏は書いています。

そのくせ、「金貸しは悪だ!」との主張。またその主張の根拠が
はっきり言って誤報レベルの間違いや難癖だらけというのは、本当に腹が立ちます。

今回の記事については、徹底的に客観的根拠にこだわり、反論を試みました。

明日、明後日と3日連続で更新する予定ですが、お読みいただければ幸いです。

2017-11-15 12:31 │ from ファイアフェレットURL Edit

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2017-11-17 14:21 │ from URL

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